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今週の一本

●北京五輪中の物流に不安感  去石誠一 (週刊冷食タイムス:08/07/29号)

対日輸出の遅れも懸念材料
中国の食品安全局「検査体制に影響なし」

 8月8日開幕する北京五輪まであと10日に迫った。中国北京市では交通渋滞の解消や、排ガス量の削減を目的とした交通規制が実施されており、五輪とパラリンピックの期間中「食品流通の混乱」が懸念されている。また一部に「輸出食品の検査が一段と強化され、天洋食品事件の時のような検査手続きに遅れが生じるのではないか」と危惧する声も出ている。

北京は交通規制
欠品も已む無し
 すでに北京市では7月下旬から、交通渋滞の解消や排ガスの削減を目的とした交通規制がスタートしている。車両ナンバー末尾の偶数・奇数で走行を制限する「ナンバー規制」は、市内に入ってくる地方車両も例外ではない。
 毎日午前0時から3時までは通行規制が解除されるというが、「この時間帯に配送車両が殺到すると予想され、通常ベースの通行は望めない」というのが一般的な見解だ。
 また市内の主要道路に設けられた五輪専用レーンの運用も開始された。地下鉄の新路線も開通し、出入口ではテロに備えて手荷物検査などの警備も実施されている。これに伴い市内の一部企業では「時差出退勤」も始まっている。
 限られた期間中とはいえ市民や産業界の動きが制限される以上、スーパーなどでは「普段よりも多めの発注」などで対処するというが、「一部商品の欠品も止むを得ない」というあきらめムードも漂っている。

冷食業界に検査遅れ心配する声
 冷凍食品業界が危惧しているのが、中国から日本への輸出の遅れ。天洋事件の時のように、「検査が一段と厳しくなり、商品によっては実質的な輸出停止があるのではないか」と心配する声も少なくない。

CIQ担当者は違反を厳重警戒
 中国政府機関、国家質量監督検験検疫総局(略称AQSIQ)の王大寧進出口食品安全局長は、「天洋食品事件後の検査遅れは、新しい検査設備の導入によるもの」とした上で、「五輪専門の組織があり、当局が関知するのは輸出入の管理体制のみ。特別な影響はないだろう」という見解を示している。
 一方で、現地に進出する日系食品メーカーの中には「CIQ(AQSIQの下部組織として中国各地に配置する35の直属局)の担当官は、国家の最大イベントである五輪期間中に、自局からの違反は出すまいと必死になるのは必然。やはり通常ベースよりも日数がかかるだろう」とみる企業も多い。

海上輸送にも影響
宇野国際荷運輸 迂回経路で輸出
海上コンテナ輸送の遅れも心配される

 交通規制は陸上に限らず、航空や海上輸送にまでおよんでいる。
 日中間の海上コンテナ輸送を行なう宇野国際荷運輸(中国山東省青島市、石井敏雄総経理)は、北京五輪の期間中「天津新港から輸出する冷凍貨物や生鮮野菜は、道路規制が厳しいため一部貨物を江蘇省の連運港経由で出す予定」(石井総経理)だという。
 また青島港は依然CIQの輸出検査が厳しく、「前年同期と比べ65%の冷凍貨物しか出ていない」という状況。そこで「五輪期間中は一部の冷凍貨物は、同じ山東省の威海港や石島港経由で船積みする予定」だという。

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