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今週の一本

●メラミン混入で中国食品への不信加速  越川宏昭 (週刊冷食タイムス:08/09/23号)

事故米に続き冷食業界に打撃
確立した安全策の徹底あるのみ

 農薬メタミドホス、事故米、そして今回は有害物質メラミンである。食への信用は大きく揺らいでいる。中国で流通している牛乳の多くにメラミンが混入し、乳児などに深刻な被害がでているという報道が流れた矢先、国内にも飛び火した。丸大食品が中国の子会社で生産した冷凍食品にメラミン混入の可能性があるとして製品回収をはじめた。
 一方、カビのついた事故米から製造した米でんぷんを使用した冷凍厚焼き玉子が学校給食で使われ問題化している。こういう食の安全性を脅かす事件が相次ぐ状況の中で食品業界は一体どうすればいいのか、難しい対応を迫られている。
 食品業界にとってはまさに秋の陣が始まり、新商品の商談や販売促進策など本格化した矢先である。しかも今年は諸物価高騰のあおりを受け、商品価格の値上げにも動かざるを得ない局面でもある。
 事故米の問題だけでも業界にとっては打撃なのに、さらにメラミン問題が追い討ちをかける。中国産冷凍食品は天洋食品の冷凍餃子事件で大打撃を受けて、ようやく立ち直りの兆しを見せていたところだけに今回のメラミン問題は痛い。
 先般は日本冷凍食品検査協会の手抜き検査事件もあり、公的検査機関への信用度も低落している。
 丸大食品は中国の子会社等で生産した冷凍食品やチルド食品を自社ブランドで販売していた。子会社であれば当然、日本人を駐在させ、管理体制を確立していたであろう。それでも防止できないところに食の安全確保の難しさがうかがえる。
 ただ、メラミンについては米国で昨年、中国製ペットフードに混入していたとして輸入を禁止した経緯がある。しかも、中国での乳幼児被害が相次いでおり、厚生労働省としては中国製品のメラミン混入にもっと警戒を強めるべきだった。
 事故米の流通についてはさらに全国的な広がりを見せ始めた。最初は事故米そのものが日清医療食品の給食現場で使われたことが報道され、話題になった。今回は事故米を原料にした「米でんぷん」を使用して製造した冷凍玉子焼きが全国の学校給食で使われたことが分かったのである。
 島田化学工業がカビの付着した事故米から製造した米でんぷんをすぐる食品(東京都目黒区)が冷凍玉子焼きのつなぎ材として使った。すぐる食品を責めるのは酷だがつなぎ材といえども安全確認が必要ということになろうか。
 メラミンといい事故米といい食品業界にとっては不意打ちされたような事件である。冷凍食品業界としては、調達原料・資材の品質検査やトレース(履歴確認)、生産工程の管理など天洋食品事件以降に講じてきた安全対策を愚直に、しかも徹底していくほかはなさそうだ。
 

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