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今週の一本

●事故米問題  佐藤巳喜夫 (週刊冷食タイムス:08/10/07号)

混入していなかった
すぐるの玉子焼き、農水省調査で判明

 事故米問題が新しい展開を見せている。事故米入りでん粉を冷凍鶏卵加工品の副資材に使ったとして、すぐる食品(東京、宮崎勇二社長)が大手メディアで連日指摘され、製品を納入した地方の業務用卸も地域社会の中で矢面(やおもて)に立たされていたが、農水省の調査で製造ロットや製造日付が公表された結果、すぐる食品の製品の大半に事故米の混入がないことが判明。農水省は同社に謝罪文を送付し、メディアも同社の潔白を報じ始めている。

発注元の県学校給食会「今後も取り引きする」

 すぐる食品が仕入れた島田化学工業製のでん粉に事故米が混入している可能性があるとし、静岡農政事務所は4件の入荷原料を当初指摘。すぐる食品は自主回収を行った。
 しかし、農水省が9月26日発表した「追加情報」で事故米入りでん粉の製造ロット、日付、数量等の確認事項を基に同社が社内調査した結果、対象の原料を仕入れた4回のうち、3回は製品として出荷せず、あるいは事故米の混入はなかったことがわかった。
 残る1回の原料は過去の社内資料が不足しているため可能性を完全には排除できなかったが、入荷日、入荷量、製造能力から、賞味期限「06.2.16〜06.3.16」の1カ月間の製品が対象となることがわかった。
 ただし原料配合比は1%前後と微量で、これまで健康被害は出ていない。
 同社が当初から事故米混入の事実を知らなかったことは発注元の県学校給食会でも認めており、同社の潔白を認める文書を学校関係者に出すところもある。

すぐる食品の潔白 明らかに
県給、扱い続ける
問屋も次々支援表明「理不尽さに負けるな」

 事故米が混入した米でん粉入り冷凍卵製品を製造販売したと農水省が発表したすぐる食品(東京、宮崎勇二社長)の製品に、事故米の混入がなかったことがほぼ解明された。
 今回の問題で冷凍鶏卵品の発注元となった複数県の財団法人学校給食会は同社の対応に理解を示し「今後も取り引きを継続する」と県内の学校給食現場に公式文書を配布し、同社の責任を否定、混乱回避のための動きを始めている。
 同社と取り引きする各地の業務用問屋も「すぐる食品の製品に対する疑いが晴れた。ユーザーの支持が強い同社品を我々も支援し、今回の問題で打撃を受けた同社を応援したい」と強い意向を固めている。
 島田化学工業が製造し静岡県内の業者から同社が仕入れた「米でん粉(ベターフレンド)」に事故米(カビ米)が混入している可能性がある、とし、静岡農政事務所は4件の入荷原料を当初指摘した。そこですぐる食品は自主回収を行った。
 これに対し、大手メディアはもちろん、県内で給食施設などに使用が疑われる地方メディアもこの問題を大きく報じ、すぐる食品と各地で納品した問屋の企業名が連日指摘された。
 しかし、農水省が9月26日発表した「追加情報」で明らかにした事故米入りでん粉の製造ロット、日付、数量等の確認事項を基に同社がさらに社内調査と分析を進めた結果、対象の原料を仕入れた4回のうち、3回は製品として出荷せず、あるいは事故米の混入はなかったことがわかった。
 残る1回(2005年2月入荷)の原料は過去の社内資料が不足しているため可能性を完全には排除できなかったが、入荷日、入荷量、製造能力から、賞味期限「06.2.16〜06.3.16」の1カ月間の製品が対象となることがわかった。
 ただし懸念される原料配合比は製品に対し1%前後(プレーンオムレツで1.2%)と微量で、既に消費されたと思われるものの、健康被害は出ていない。
 03年9月1日に仕入れた60kgは試作と研究のために使っており、しかも04年4月以前の同社品に島田化学の「ベターフレンド」は使っていないため、製品としての流通はなかった。
 06年9月1日に仕入れた140kgのロットは事故米入り「ベターフレンド」を製造していない時期であり、混入がないことが確認できた。同様に07年9月25日に仕入れた140kg原料も製造ロット番号の照合により、事故米混入がないことがわかった。

県給「すぐるは知らなかった」
 事故米入り米でん粉を使ったと当初指摘された厚焼卵、オムレツ等の製品の多くは各県の学校給食事業に携わる財団法人学校給食会が発注し、同社が製造を受託、地域業務用卸が学校現場に納品したケースが多いが、今回の経緯につき複数の県学校給食会は市町村教育委員会や小中学校、学校給食センターなどの県内関係機関に対し「すぐる食品は混入を知らず」、「自主回収や情報提供にも誠意をもって対処している」、などの公式文書を先月末までに通知し、風評被害の広がりを防ぐ努力を行っている。
 中には「今後も良質で安全安心な製品の製造に一層の努力を条件に、取り引きを継続する」と同社を支援する姿勢を明確に示している県給もある。
 また農水省も「消費者の不安解消と信頼回復を最優先するため」事故米穀が使用されたでん粉の関係情報を同省HPで公表した。

問屋「すぐる食品を支援し続ける」
 事故米でん粉入り卵焼きがメディアで連日大きく報じられたため、取り引きする問屋も当初は「すぐる食品から他メーカーにシフトが進むことは避けられない」と懸念する見方が強かったが、混入の疑いがほぼ晴れ、健康被害も出ていないため「すぐる食品を助けるのが我々の役目」と支援姿勢が増えている。
 すぐるの扱いが多い関西の問屋社長は「ドリップが出なく、卵のふんわり感を残す優れた製品を持っている。ユーザーからも高い支持を得ている。社員の対応もいい」とすぐる食品を評価。「理不尽な問題で企業が困っているのを助けるのが商道徳」と支援を表明。
 東北の業務用問屋社長も「すぐる食品の製品は顧客が喜ぶ商品で、当社でも売れ筋。経緯を正しく説明した上で、他社品も交えた製品提案を行ない顧客に選んでもらうが、当社では今後もすぐる食品を応援する」と姿勢を示している。
 また、納入業者の一つと報じられたピアットの天野弘治社長は「全てシロだったにもかかわらず学校現場では使ってくれない。いまこそ業界は手を組んですぐる食品を応援すべきだ」と3日開いた生販会議で集まったメーカーに訴えた。
 問題が表面化直後、大手メディアはこの問題を連日大きく報じたが、同社の疑いが晴れたため、2日以後、この間の経緯と同社品の安全性を報じ始めている。

農水局長、詫び状
 農水省は町田勝弘総合食料局長名ですぐる食品の宮崎社長に対し3日、謝罪文を送付した。事故米入りでん粉の販売先特定できなかったが、製造ロット等を確認したのでプレス発表したとし「事故米と知りながら生産・販売していたわけではないことを国民に周知している」と記している。

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