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今週の一本

●いんげん事件  佐藤巳喜夫 (週刊冷食タイムス:08/10/21号)

確認1件だけ
「中国産冷食なしに食卓成り立たない」
スーパーも擁護

 ニチレイフーズの中国製冷凍いんげんの一袋からジクロルボスが検出された事件が、業界内外に大きな波紋を呼んでいる。その後の農水省、厚労省、あるいは捜査当局の調べでもジクロルボスをほかに検出した例はなく、事件性がより鮮明になってきた。食品業界でも事件と受け止める見方が主流だが、売場では冷凍野菜と中国製品の動きに再び急ブレーキがかかっている。
 ニチレイフーズによれば該当品の販売先はイトーヨーカドー首都圏117店、ヨークマート全60店、ヨークベニマル全154店。250g入り7万袋、20袋入りで3500ケース製造し、5万760袋、2538ケース販売した。このうち東京八王子の主婦が購入した一袋から東京都の調査で調理前の原体で6900ppm、調理済品から4100ppmのジクロルボスを検出した。その後、各地で同ロット商品によるしびれや異臭などの報告が相次いだが、いずれもシロと断定。一件以外の健康被害は出ていない。
 その後も調査を進めているが、混入したのは中国で包装前、あるいは国内で販売前の二つの可能性が浮かび上がり、国内も否定できない、という見方を業界でもするようになってきた。
 ニチレイFの調査では、原料工場の「北緑食品」(黒龍江省五大連池市)の農場でジクロルボスの保管、使用なし、半製品の工場で農薬保管、使用なし。最終包装した「煙台北海食品」(山東省莱陽市)の工場内でも農薬保管、使用ともにない。
 さらに、農場の肥培管理と工場の製造記録にもジクロルボスの保管・使用はない。半製品は生産工場と錦築食品開発有限公司の両社で畑ごとに実施しており問題なし。製品は中国検験検疫(輸出前)、ニチレイF(自主検査)、日本の検疫所(通関時)で検査し問題なし。
 北海食品はニチレイFの仕入先凍菜業者で組織する「日冷蔬菜会」の筆頭メンバーであり、ニチレイFの海外の凍菜仕入先として最大。ニチレイFは北海食品を軸に設立した農産加工会社「恒泰食品」(莱陽市)に10%出資しており、今回、北海食品にも5%出資する。ニチレイFは農薬管理、栽培指導等を行っている。中国のトップ級の冷食工場。
 それでも事件は避けられなかったが、横山清アークス(北海道)社長は「事故と品質管理の問題は違う。中国産拒否で日本の食卓は成り立たない」、新浪剛史ローソン社長も「冷食の価値は高い」と業界を擁護する。

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