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今週の一本

●タイの冷食工場 欧米志向強まる  木村健 (週刊冷食タイムス:09/04/07号)

数社がBRC(イギリス小売業界の認定)取得

アメリカ、日本、台湾などに幅広く輸出する対のテップキンショーフーズの生産ライン
現状で円高は影響ほとんどなし
 天洋食品事件で一変してしまった中国の冷食業界事情に対し、タイの日系冷食メーカーは比較的堅調さを維持している。日本だけでなく、世界規模で市場開拓を目指す動きも顕著になっている。世界的不況の影響が微妙に出始めてはいるが、現状ではそれほど大きくない。

 昨年2月に新工場を完成したニップンタイランドは主に冷食メーカー向けのミックス粉を生産しており、既に年間ベースでほぼキャパシティに近い生産量に届き「予定通り」(同社)と語る。年明けから厳しさが表れてきたが、3月は盛り返したという。
 冷食工場にパン粉を供給する共栄フードも、昨年のタイ国内向けの出荷は「減っていない」。しかし、「1〜2月はそれほどでもないが、3月は一気に厳しくなった」という。
 世界的不況の向かい風がないとは言わないが、食品産業は自動車や家電と比べその影響が小さく、数カ月遅れて出ているようだ。
 これら資材メーカーの話を裏付けるように、現地冷食メーカーは「昨年1年を通してみれば、原料高で利益はともかく、生産量は当初の予定通り」とするところが多い。
 日本に冷食を輸出する現地メーカーは、日本の親会社向けがほとんどの直営系と、欧米にも顧客を持つ合弁系の2つに大別できる。個々でバラツキがあるものの、販路が多いほど安定しているのは当然。直営系でもヨーロッパへの輸出を視野にイギリスの小売業界向け認定規準BRCやイスラム教信者向けのハラルを新たに取得した工場が増えたのは大きな変化といえるだろう。ユーロは下がったが、欧州は国によって状況が様々。期待できる市場であることに変わりはない。
 昨年前半に3円を大きく超えていたバーツが世界同時不況以後に対円で安くなり、日本向け輸出にはいい環境になったが、市場がシュリンク、あるいは在庫だぶつきのためか、まだ顕著な影響は見られない。しかも最近はバーツが盛り返している。鶏肉系メーカーの中には作り溜めをしているところもある。ブラジル産鶏肉のだぶつきが消化されれば、タイのチキン相場が高くなるという見方だ。
 失業者の増加で従業員が確保し易くなったのは食品業界にとってプラス。中国からの生産移管は「一割もない」か、中には「価格が合わず1件も成約しなかった」と意外と少ない。日本の外食系商品を主力とする工場はさすがに厳しいが、畜肉系は伸びている。総じて言えるのはマイナスとプラスの要因が相殺していること。現地で「日本はネガティブに考え過ぎ」という声をよく聞いた。

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