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今週の一本

●2009年中国の冷凍食品生産量248万t、前年比18%増  去石誠一 (週刊冷食タイムス:10/04/06号)

生産金額は28%増
高付加価値商品の拡大で

 中国の食品業界団体、中国食品科学技術学会(略称CIFST、北京市)の孟素荷副理事長によれば、「2009年の中国冷凍食品生産数量は248万t(前年比18%増)、生産金額は327億元(28%増)」と順調な伸びを示している。金額の伸び率が数量の伸び率を上回っているのは「付加価値の高い新商品が拡大し、商品単価がアップしているため」だという。この数字は中国の主力304企業のもので、中国に進出する日系企業の生産高は含まれていない。また大部分が市販用商品で、「業務用商品は全体の5〜10%未満」だと分析している。

10年で即席麺4倍、冷食は11倍

 中国国家統計局の発表によれば、2009年の食品工業総生産金額は4兆9698億7100万元(前年比17.9%増)となった。冷凍食品の327億元(28%増)は微々たるものに過ぎないが、伸び率は食品全体よりも高水準にあることがわかる。
 中国食品科学技術学会の孟副理事長によれば「少し以前まで冷凍食品といえば湯団子や肉まん、水餃子などほとんどが伝統的な食品だったが、この数年でスパゲティやピザ、グラタンなど品種が拡大。商品の付加価値が高く、売価もアップしている」という。
 また孟副理事長は「インスタントラーメン市場が98年対08年で約4倍増なのに対し、冷凍食品は約11倍増と急激な成長を遂げている」ことを指摘する。この背景には「冷凍食品は健康に良い安全な食品」という消費者のイメージが隠されているという。
 近年、インスタント麺に「ノンフライ」表示が増えているが、これは従来の麺が油で揚げてあり高カロリーという印象が強くなった反動。その点、「冷凍食品はフレッシュ感が強く、調理の簡便さが消費者の支持を得ている」という。
 急激な成長を続ける冷凍食品産業だが「先行した市販用に続いて、業務用ルートの開拓が今後の課題だ」と孟氏は語る。業務用は外資系ファストフードチェーンなどで確実に採用が増えている。「上海のあるメーカーが飲食店の朝食用に開発した冷凍パンが高く評価され大ヒット。業務用分野はまだまだ大きな可能性を秘めている」とみている。

日系企業、ほぼ回復
内販事業は苦戦、業務用狙いへ
機械化が進む

 一方、現地企業の躍進とは裏腹に、日系企業は「08年の天洋食品事件による落ち込みからの脱出が精一杯だった」という企業が少なくない。日系各社の09年の大きな課題は「失われた08年を取り戻し、07年ベースへの回復」。100%達成した訳ではないが、「09年下期以降は順調な回復を示している」という声が大勢を占める。安価で豊富な人手を頼りとしてきた中国だが、この数年の間に環境が一変して、生産ラインの機械化が益々進んでいるのも特徴のひとつ。
 また消費が冷え込む日本のマーケットを尻目に、華々しく映るのが中国市場。日系企業の本社から「現地販売を強化せよ」という指令が出ているという話もよく耳にする。
 しかし、対日輸出用の工場はどうしてもオーバースペックになり、価格面では中国企業と同じ土俵では戦えない。どうしてもマーケットを絞り込んだ展開を余儀なくされているのが現状だ。こうした現実を踏まえた上で、ターゲットを市販用から業務用にシフトする動きが見え始めている。
 中国に進出する日系冷凍食品メーカーは大きな転換を迫られており、「針路の取り方で今後の成長度合いが大きく違ってくる」と言えそうだ。

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