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今週の一本

●中国内販強化策 進む
ニチレイフーズとテーブルマークが中国に販売組織を設置  佐藤巳喜夫 (週刊冷食タイムス:10/11/30号)

営業一本化、開発、製造も一括管理

日冷食貿・周氏
佳康貿易・吴氏
 日本の冷食市場の閉塞感から脱し、新たな成長戦略を見出すため、海外市場の開拓を課題に掲げるメーカー、流通業者が少なくないが、これまでの市場を“探る”段階から一歩先に出て「売る」体制を築く動きが活発になってきた。重点市場と各社が位置づけるのは中国。一方で、欧米をターゲットと捉えるところもある。

 中国市場で販売体制の強化を進めるのはニチレイフーズとテーブルマーク。両社とも現地に内販会社を立ち上げるとともに、その上部組織として販売・マーケティング活動と製造子会社、協力工場などを一括してコントロールするホールディング部門を置いた。
 これにより、中国市場の動き、情報等を一括管理し、現地の判断でスピーディーに対応できる。また、両社とも、販売会社のトップは現地採用スタッフから抜擢し、人材の現地化を図るとともに、現地法人が個々に行なっていた営業活動を販社に一本化した。

上海に「日冷企業管理」を設立

 ニチレイフーズは上海にホールディング組織「日冷企業管理諮詢(上海)有限公司」を設立し、5月から業務開始している。
 これまでは生産子会社として上海日冷食品、山東日冷食品(山東省煙台)と凍菜の主要パッカーで組織する「蔬菜会」などがあり、中国室(上海、島田明彦室長)が生産、品管、販売など全体をコントロール。販売は「日冷食品貿易(上海)」が取り組んでいたが、製造会社の上海日冷は、歴史的な経緯があり、独自に市販用冷食の営業機能を持つ変則的な組織運営だった。
 しかし上海日冷は現地企業との合弁を昨年夏解消。これに伴い中国全体の営業組織の再編準備を進めていたが、中国室を法人化するのと合わせ、上海日冷の営業も5月1日付で現地販売会社「日冷食品貿易(上海)」に機能を統合し中国国内の営業を一本化した。
 法人化した「日冷企業管理諮詢」の董事長は中国室長の島田明彦氏が就き、総経理は横川正氏(日冷食品貿易董事長)、副総経理は垣尾孝氏(上海日冷食品総経理)とし、販売と生産両軸を経験豊富な幹部がコントロールする陣容とした。
 また販社「日冷食品貿易」の総経理は現地採用の周宏峰氏を抜擢した。周氏は上海日冷で市販用冷食の販売部総監を務めていた。
 製造会社「上海日冷食品」の総経理は富山勉氏(日冷食品貿易総経理)が就いた。

販社「佳康貿易」に営業機能集約

 テーブルマークは生産、販売を含む中国事業を中国統括部(青島即墨市、香川雅司部長)がコントロールしているが、内販機能を強化するため、販社「威海佳康貿易有限公司」(同、香川雅司総経理)に、これまで中国の子会社(工場)が独自に取り組んできた営業活動を4月1日付で集約した。
 販社の総経理代行には現地採用の吴基旭氏を抜擢し、吴氏が営業現場を動かす。
 また、中国統括部の中に営業活動をサポートする商品統括チーム、製造部門を支援する生産統括チームも設置し、中国統括部のガバナンス機能を強化した。大都市圏の営業フォローのため販社「佳康貿易」の上海事務所を11月に開設し、香川総経理が指揮している。
 内販体制を固めることにより、日本を除き、中国とそれ以外の国を含めた売上げは2年後に2倍強、4年後には10年度比で5倍規模の拡大をめざしている。
 
味の素は米中に日水も欧州拡大
 
 ニチレイフーズ、テーブルマーク以外でも海外攻略を急いでいる。味の素冷食は連雲港味の素に営業部を新設。グループの味の素中国(上海)にも業務委託で内販に取り組んでいる。米国では収益化を果たした。日本水産はノルディック・シーフード社を100%子会社とし、欧州で拡販体制を築いた。
 これ以外の大手、有力メーカーも海外市場の開拓準備を急いでいる。アクリフーズは独自に中国で販売中。
 しかし各社の取り組みは「準備ができた」、あるいは「準備中」が大半。海外市場攻略が本物となるまでにはまだ時間を要しそうだ。

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