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今週の一本

●中国の工場にも原発事故の余波  去石誠一 (週刊冷食タイムス:11/04/26号)

12都県から調味料など届かず
実質輸入禁止に代替品を検討

中国の冷凍食品は「手づくり」が強み
(写真はマルハニチロ食品の合弁工場)
 中国に進出する日系の冷凍食品工場は、日本の東北地方沖地震と福島の原発事故による影響を少なからず受けている。中国当局が日本からの輸入品について検査や規制を強化したのに伴い、製品に使う調味料などの一部副資材の輸入が滞っているため。大部分の現地工場は「限られた副資材なので当面は在庫でカバーできるが、原発問題の解決が現時点で読めない以上、欧米や中国で代替品調達の検討を始めている」という。
 中国当局は4月8日付で福島を中心とする日本の産地の食品輸入禁止地域を5都県から12都県に拡大した。現地に進出して日本向け冷凍食品を製造する冷凍食品メーカーのうち、規制対象地区で製造する調味料を日本からの輸入に頼っている会社は、いまは在庫で凌いでいる状態。
 中国側が放射性物質の合格証明、原産地証明の添付を義務付け、サンプリング検査を徹底する中で、日中相互の認証のない日本の民間検査機関が発行する証明書については「日本国の正式な証明ではない、と拒否されるケースもある」。
 ただし「当局に要求される証明書類は品目によって異なる」(日系メーカー)。
 また中国で食品成分中の放射能検査ができるのは山東省煙台市と広東省深せん市のCIQの2カ所のみ。通常は4日程度で結果が出るが、震災後は検査依頼が殺到しているため2週間以上かかっている。
 こうした事情に加え、原発問題が長期化するとの見通しから、現地企業は代替商品の確保を急いでいる。手に入らないものを待つよりも、製品規格の変更も視野に入れながらの対応を余儀なくされている。

計画栽培の冷凍野菜は増産困難

 日本の震災に伴う生産減や原発事故による原料不足などを受けて、一部商品を中国で増産している企業もある。その多くは欠品が多い市販用冷凍食品で「売場の穴を防ぐ」という狙いがある。
 反面、業務用については被災地や首都圏の外食需要が激減していることから、「今はほぼ通常の生産体制だが、しばらくは需要の減退が続くと予想されることから生産調整が入る可能性もある」という声もある。
 また日本で生鮮野菜の供給が不安定になっていることから、価格の安い中国産冷凍野菜が注目を集めているが、「かつての残留農薬問題以降は計画栽培を徹底しているため、急な新規オーダーに応えていくのは難しい」(中国パッカー)というのが実情だ。

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