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今週の一本

●市場拡大 今が好機  佐藤巳喜夫 (週刊冷食タイムス:11/11/22号)

蓄積したノウハウ活かせ

水産タイムズ社主催 冷食メーカートップ座談会
 ――震災を経験した冷凍食品業界は人のノウハウの蓄積を生かし、需要増加の勢いがあるいまこそ新市場拡大に取り組むべきだ。冷凍食品大手メーカーのトップは共通した認識を示し、活発な商品提案と普及販売活動を進める考えで一致した。水産タイムズ社がこのほど実施した「メーカートップ座談会」で浮き彫りとなった。課題の1つである中国内販については各社同様に悩み、迷いを示した。注目のTPPについても「現時点では早計な判断は難しい」と見方が共通した。

冷食メーカートップ4氏と本紙越川社長(左端)
 座談会に出席したのは、マルハニチロ食品の坂井道郎社長、ニチレイフーズの池田泰弘社長、テーブルマークの日野三代春社長、味の素冷凍食品の吉峯英虎社長の4氏。このうち池田社長、日野社長、吉峯社長はいずれも今期から社長に就いた。座談会には本紙から越川宏昭社長も参加した。
 日本水産の細見典男代表取締役専務執行役員は日程調整がつかず、欠席となった。
 議論のテーマは「冷凍食品産業が進化・成長し続けるために」。議論の中で、特に@災害、事業環境変化に強い産業にするためにA冷凍食品の需要拡大策Bこれからの冷凍食品業界の課題と対策――を掘り下げて意見交換した。
 約2時間の議論を経て、出席した4社長は「震災を機にマーケットも消費者の購買行動も大きく変わった。この変化を冷凍食品業界は正しく捉え、来年以降さらに積極的に市場に提案し、業界を成長させよう」という共通認識を確認した。

穴を戻すのは大変

 震災後に生産できなくなった商品の休売が相次いだが「その後、生産体制が復旧しても、一度空いた穴を取り戻すのは非常に大変」(マルハニチロ食品・坂井社長)という実態には出席者全員がうなずいた。
 震災を機に湧き上がった生産拠点の再配置、同一商品の複数工場生産などについては「検討課題としているが、コスト高になることも明らか。次期中計に盛り込むため、引き続き検討を重ねる」(ニチレイフーズ・池田社長)。一方で「商品供給がメーカーの最大の使命であることを痛感した」(テーブルマーク・日野社長、味の素冷食・吉峯社長)。
 災害発生時に業界が協調して助け合う考えについては「同じように見える商品でも各社別物。代替生産は実際には難しい」としたが「同一素材、パーツ段階では事実上のコラボが行なわれている。方法はあるはず」(坂井社長)と指摘が出た。
 さらに東日本震災、タイの洪水を経験して「人的ノウハウを各社たくさん持っていることが業界の財産であり、各社の力。これがある限り成長は続く」(吉峯社長)という考えも出た。

難しい中国内販

 課題の中国内販については各社悩み、苦しんでいる実態を各社長とも表明。しかし「着手しなければ何も始まらない」とし、今後も模索しながら打開策を探る考えで一致した。
 冷凍パン、高齢者・介護市場など新規開拓についても「業界成長を切り開くポイント」とし、各社の得意領域で取り組むべきだという意見が強く出た。
 TPPが冷食業界にプラスかマイナスかの話題になると、各社長の発言が重くなり「まだ先行きが見えない」。ただ「早計に“安くなる”ことだけを捉える議論は危険」という認識で4社長の考えが一致した。
 「冷凍食品はまだまだ伸びる」という基本線でも一致した。

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