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今週の一本

●大手水産の上期、チリ銀暴落で苦戦  井出万寿男 (週刊水産タイムス:12/11/12号)

各社「在庫一掃、年末にかける」

 大手水産会社の25年3月期第2四半期決算が出揃ったが、水産事業は相場の下落や消費不振などで各社とも苦戦のまま折り返した。ただ重荷となっていたチリ銀は在庫を一掃したとしており、天王山の年末商戦で巻き返しに意欲を見せる。

 マルハニチロホールディングスの水産商事事業は減収減益。チリ産サケ・マスの市況下落の影響を受けて冷凍魚全般の荷動きが悪化したことや、エビも買付けコスト上昇に対し売価転嫁できなかった。

 荷受事業も取扱量の減少に歯止めがかからない中で、冷凍鮭鱒(主にチリ銀)の影響を受けて大幅な減収減益となった。

 逆に好調なのが戦略販売事業。主要原料価格が低下する中、量販店、生協、コンビニ、さらに寿司業態向けの販売が増えている。

 日本水産の水産事業は営業損失8億円(連結ベース、前年同期は17億円の利益)となった。通期は15億円の営業損失を見込む。

 養殖部門は金子産業、中谷水産が貢献したが、前年は絶好調だったチリのサーモン養殖会社サルモネス・アンタルティカ(SA)社が大幅減益。「SRS(魚病)による生残率の悪化、サケ市況の低迷、さらに、在庫を時価評価するチリの会計基準による影響が大きかった」(小池邦彦専務)。前年は市況が良く20億円以上の利益を稼いだが、今期は通期で約20億円の営業損失を見込む。

 9月末までに不良在庫を一掃。在庫水準は過去10年で最低レベルとなり、下期の巻き返しを図る。懸念の鮭鱒はチリギン、ロシア産ベニザケの在庫を一掃したため、下期以降、粗利益率は上昇する見込み。

 極洋の水産商事事業セグメントも売上げ、利益ともに前年同期を下回る結果となった。

 冷凍魚の切身加工やエビ・カニの剥き身など加工を施した付加価値商品の販売に努めたが、チリ銀の供給過剰などによる水産物市況の大幅な落ち込みが要因。「既に“負け在庫”の処理は終わった。10月単月はまずまず。グループの底力を発揮する」(福井清計会長)と下期にかける。

 ニチレイの水産事業は1億4600万円の赤字。凍魚類の販売が苦戦したことや、相場が下落した商材の在庫入れ替えなどで減収減益となった。

 「えび」は売上高が前期並みで利益は減少。「水産品」は減収減益。供給過剰となったチリ銀鮭の影響を受け、凍魚類が振るわなかった。ここ数年は黒字体質を維持してきた水産事業だが、通期で売上高は12億円減収の645億円、営業利益ゼロを予想。「中食・外食に向けた魅力ある商品の供給や、年末商戦への対応で利益獲得を図る」(同社)。

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