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今週の一本

●値上げ見送り、夏まで我慢?  去石誠一 (週刊冷食タイムス:13/03/26号)

家庭用は“様子見”

体力勝負の持久戦に突入か

 今春は様々なモノが値上がりする。急激な円安で輸入価格が急上昇し、電気・ガス料金、小麦粉、食用油などの値上げが実施、または予定されている。都内のラーメン店の店頭には「4月から○○円値上げします」という告知ポスターが目立つ。政府の輸入小麦の売渡価格が1割近く値上がりするためだ。冷凍食品業界も様々な形でコストアップ要因を抱え、値上げは必至とみられるが、メーカー各社は「他社の動向を見ながら検討中」、「円安がどこまで続くか様子を見る必要がある」と歯切れが悪い。円安が直接影響する輸入冷凍野菜などは別として、冷凍食品の値上げは秋まで持ち越されそうだ。

 安倍政権の経済政策「アベノミクス」によって、為替相場は今年に入って急激な円安が進み、昨年末まで1ドル80円台前半だった円は95円台と15円前後の円安。自動車などの輸出産業にとってはプラスになっているが、食品産業にはマイナス面が多い。加えて、中国やタイなどの原料高騰と人件費の上昇を背景として、生産コストは確実に上昇している。

 1〜2月にかけて行なわれた冷食メーカー各社の春夏新商品発表の段階では、専門紙記者から値上げに関する質問が相次いだが、値上げを宣言した冷凍食品メーカーは皆無(冷凍野菜などを除く)。原料や生産コストの上昇は認めつつも「夏以降に再度検討していく」と実質的に見送った。

 もっとも、最近は「値上げ」と言わず「価格改定」と表現するケースが増えている。西友はテレビCMの中で「シンカカク(新価格)と値下げ、何が違うの」と面白おかしくアピールしている。この場合は実質的な「値下げ」だが、あえて「シンカカク」と表現していることに時代のすう勢を反映している。

 輸入小麦や食用油の値上げは、本来ならば冷凍食品にも直接影響する。産地の原料・生産コスト高については「これまでの円高という追い風で(値上げしなくても)吸収できた」と言われる。しかし、今の円安では従来通りに行かないのは明確だ。

 それでも「消費者が冷凍食品に目を向けている今、値上げで離れていくのが怖くて決断を先延ばしにしているだけ」という見方や「いの一番に値上げを宣言すると、流通にいじめられるという警戒心も働いているため」と説明する関係者が少なくない。

業務用は柔軟に

 家庭用の値上げが見送られている一方で、業務用については「状況に応じて値下げ、値上げを実施している」というのが一般的で、家庭用と比べれば柔軟な対応ができていると言える。

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