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今週の一本

●円安が食品事業に逆風  井出万寿男 (週刊水産タイムス:13/08/12号)

大手水産5社の第1四半期

 大手水産の平成26年3月期第1四半期(4〜6月)はマルハニチロホールディングスが増収減益、日本水産は営業利益が前年並みで推移した。極洋は水産商事と鰹鮪が好調で増収増益、ニチレイは低温物流がけん引しているものの、稼ぎ頭の一つである加工食品が原料高などで苦戦した。東洋水産は袋麺のヒットで増収増益と安定している。

マルハニチロ、8%営業減益

 マルハニチロHD(東京・豊洲、久代敏男社長)は売上高が前年比4%増、営業利益は8%減少した。

 水産セグメントは減収増益、食品セグメントは増収減益と対照的。

 漁業・養殖事業はまき網のカツオ漁業が好調。養殖事業はマグロの販売数量が減少した。北米事業は新物スリミの販売遅れ、助子の生産減、スリミ・助子の単価下落、前期のベニザケ・マスの貧漁による取扱減で減収減益。水産商事事業は鮭鱒をはじめとする冷凍魚全般の相場の上昇及び荷動きの好転、エビの品薄による相場上昇と順調な販売が続いた。荷受事業は、引続き取扱量の減少に歯止めがかからないものの、前期に発生したチリ産鮭鱒等の相場損が解消した。戦略販売事業は量販店・生協向けの販売が好調。

 今年度は中期三ヵ年経営計画「ダブルウェーブネクスト(2011−13)」の最終年度。欧州水産物販売会社へ出資する一方、飲料製造会社の売却など、事業の選択と集中を進め、グループの資本・組織の最適化に向けた経営体制の強化に取り組んでいる。

日本水産、冷食事業などに影響
 日本水産(東京・大手町、細見典男社長)は売上高、営業利益とも前年実績を確保した。

 水産事業の売上高は538億円(前年同期比28億5500万円減)、営業利益は5億1200万円(同6600万円減)。

 南米の鮭鱒養殖事業は魚病の影響で水揚げ数量が減少し、原魚コストが上昇。サルモネス・アンタルティカ社は営業赤字となった。

 加工・商事部門は減収増益。国内では鮭鱒などの販売価格が上昇。水産物の在庫圧縮を進めた。北米ユニシー社ではスケソウダラのスリミ・フィレの販売価格が下落し、スケコの生産量も減少した。

 食品事業の売上高は724億円(同33億9100万円増)、営業利益は7億7800万円(同7100万円減)。

 加工部門は増収減益。国内では家庭用・業務用冷凍食品で円安による輸入原材料・製品などの価格上昇の影響を受けた。北米では家庭用冷凍食品のゴートンズ社で厳しい価格競争が継続し、大幅な営業減益。業務用冷凍食品のキング&プリンス社は営業黒字に転換した。

 チルド部門はコンビニ向けチルド弁当などの売上げが減ったが、工場の生産管理体制の見直し・改善を行い、廃棄ロスを削減した。

 ファイン事業は売上高72億8500万円(同4億5200万円増)、営業利益19億2900万円(同2億円増)。

極洋、水産商事と鰹鮪が稼ぐ
 極洋(東京・赤坂、多田久樹社長)は増収増益。
 水産商事セグメントが売上げ、利益ともに前年同期を上回ったほか、鰹・鮪セグメントも海まき事業が堅調な魚価に支えられて増収増益となった。まぐろ養殖事業は順調に水揚げが進み、品質に対する評価も高まっている。

 冷凍食品セグメント、常温食品セグメントは増収減益。販売は健闘しているが、円安を含む生産コストの上昇や販売競争の激化で利益は下回った。物流サービスセグメントは減収増益。

 今年度は中期経営計画「パワーアップキョクヨー2015」が2年目。目標達成に向けて市販商品ブランド「シーマルシェ」を立ち上げ、市販商品を拡大するとともに家庭用冷凍食品マーケットへの参入に向けて準備を進めている。

ニチレイ、低温物流がけん引

 ニチレイ(東京・築地、大谷邦夫社長)は営業利益が大幅に減少。加工食品事業が37億円、低温物流事業が20億円増収となったが、営業利益は16億円減。低温物流事業は順調に推移したものの、加工食品事業の円安による原材料・仕入コスト増加が大きく響いた。

 水産事業は、円安の影響や東南アジア産養殖エビの供給不足で調達コストが上昇するなか、収益性に配慮した慎重な買付けを実施。国内相場の回復を受けて素材品の販売が堅調に推移し、売上高・利益ともに前期を上回った。

東洋水産、正麺冷し中華ヒット

 東洋水産(東京・港区、小畑一雄社長)は増収かつ大幅増益。水産食品事業は円安による原材料価格の上昇などのコスト増加が影響しているが、即席麺事業は海外・国内とも好調。袋麺は「マルちゃん正麺冷し中華」が大ヒットして大幅増収となった。

 冷蔵事業は円安の影響で輸入品の扱いが低調だったが、売上高、利益とも手堅く前年を上回った。

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