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今週の一本

●商業捕鯨再開に注目  井出万寿男 (週刊水産タイムス:19/03/04号)

IWC脱退、鯨肉供給は足りるか

 日本政府が昨年末に通告したIWC(国際捕鯨委員会)脱退の効力が6月30日に発生。7月から日本の領海、EEZ(排他的経済水域)で再開される商業捕鯨の行方が注目される。

高屋捕鯨室長
 2月26日に開かれた「海の幸に感謝する会」の勉強会で「IWC脱退後のわが国の捕鯨」をテーマに講演した水産庁資源管理部国際課捕鯨室の高屋繁樹室長は、冒頭でIWCの現状について「商業捕鯨モラトリアム(一時禁止)の見直しは将来も行われる見通しはなく、持続可能な利用と保護の両立が極めて困難であることがはっきりした」と説明した。

 再開される商業捕鯨は、ミンククジラなど「十分な資源量が確認されている種」を捕獲対象に、IWCで採択された方式により算出される頭数の枠内で捕獲枠が設定される。IWC脱退によって、加盟国固有の権利として実施してきた現行の鯨類科学調査は終了し、南極海での捕獲は行われない。

 勉強会では「日本周辺に鯨の資源はどのくらい存在するのか」「商業として成立するだけの鯨肉の供給量は確保できるのか」「足りない分はアイスランドやノルウェーから輸入できるのか」といった質問もあった。

 水産庁によると、再開する商業捕鯨の操業形態に関して、基地や操業期間の規制はなく、漁業者の経営判断にゆだねられる。

 沖合(母船式捕鯨)は山口県下関市を基地とし数カ月間操業。沿岸(小型捕鯨)は北海道網走市、釧路市、青森県八戸市、宮城県石巻市、千葉県南房総市、和歌山県太地町などを基地とし、周辺沿岸での日帰り操業が想定されている。

捕獲枠はまだ明らかにされず

 対象魚種は沖合がミンククジラ、ニタリクジラ、イワシクジラ、沿岸はミンククジラ。現在、行われているツチクジラなどは変更ない。

 捕獲枠は、漁業種類(母船式捕鯨・小型捕鯨)ごとに設定される。農林水産大臣が毎年、鯨種ごとの年間捕獲頭数の上限(捕獲枠)を決め、資源管理を徹底する。

 具体的な捕獲枠は「100年間捕獲を続けても資源が減少しない水準を維持する」というIWCの算出頭数内で設定されるが、今のところ具体的な数値は明らかにされていない。

 領海・EEZにおける具体的な操業水域は、漁業者の判断によるが、現時点ではミンククジラが房総半島以北の太平洋沿岸・沖合、網走周辺のオホーツク海沿岸、ニタリクジラが四国から三陸沖の太平洋沿岸・沖合、イワシクジラが三陸から北海道沖の太平洋沖合と想定されている。

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