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今週の一本

●選手村への供給十分  去石誠一 (週刊冷食タイムス:19/11/26号)

認証農場が4700超える

GAP総研、勉強会開く

 認定NPО法人GAP総合研究所(茨城県つくば市、新福秀秋理事長)は、2020東京オリンピック・パラリンピックの選手村で提供される食材の調達基準「GAP(農業生産工程管理)認証制度」のプレス勉強会を22日都内で開催した。武田泰明専務理事がオリンピック選手村の食材調達基準やGAP認証制度、GAP認証取得の意義などを詳しく解説した。勉強会には同研究所の池田信太郎副理事長(北京・ロンドンオリンピックのバドミントン日本代表、東京2020組織委員会・飲食戦略検討委員)が同席した。

GAP認証の意義を説明する
武田専務理事
 武田専務理事は、東京2020組織委員会が2016年に公表した基本原則「持続可能性に配慮した調達コード」を説明したうえで、農産物の調達基準の概要を次のように示した。
 要件として@食材の安全を確保A周辺環境や生態系と調和のとれた農業生産活動を確保B作業者の労働安全を確保するため、適切な措置が講じられていること。それらの要件が満たされていることを示すため、ASIAGAP、GLOBALGAPなどの認証が必要となる。

エームサービスが食材調達担当

 生鮮食品の調達は国産を優先的に選択する。加工食品については、主要な原材料である農産物が基準を満たすものを可能な限り優先的に調達する決まりになっている。これら食材の調達はケータリング事業者のエームサービスが実施する。メニューの内容はまだ公表されていない。
 武田専務理事は「選手村で提供する食材の安全性については、明日にでも世界記録を出す選手が食事を摂る場においては絶対的な条件であり、安全な農産物とは食品衛生法を遵守しているもの」であることを強調した。
 仮に食品衛生法に違反した農産物を生産・出荷した場合、販売禁止(商品回収・出荷停止)や懲役・罰金などの措置がある。
 また「有機JAS(有機農産物)、特別栽培農産物、生産者の顔写真付き農産物、トレーサビリティのとれた農産物についても全て基準を満たしているとはならない」ことを説明した。
 武田専務理事は農産物由来の病原菌による食中毒事故の例や、残留農薬基準違反例を挙げて農産物に潜む危険性を指摘した。また農作業中の死亡事故がいかに多いかに触れ「産業別就業人口10万人当たりの事故死者数は全産業平均で1.7人、危険と予想される建設業が7.5人だが、農業はその2倍以上の15.4人。農作業中の死亡事故の66%が農業機械作業に係る事故だ」と解説した。
 さらに外国人技能実習生制度における人権問題が顕在化していることや、GAP導入前の農家の農薬管理や資材管理の危うさについても言及した。
 武田氏は、日本で使われているGAPの種類や認証取得までの一般的な経費を説明したうえで、日本で取得件数の多いASIAGAPとJGAPの認証は今年3月末現在で4735農場あることを示して、「不足していると心配されていたが、今はオリンピック村への供給分だけについて言えば、十分に賄えると試算されている」ことを説明した。
 さらに「日本でGAPが普及し始めたのは約10年前からであり、オリンピック対策としてにわかに登場した訳ではない」ことを強調した。

ヨーカ堂などGAPパートナー

 GAP認証農産物を取り扱う実需者「GAPパートナー」は次の9社。(順不同)▽イトーヨーカ堂▽神明▽イオン▽リンガーハット▽日本コカ・コーラ▽ローソン▽伊藤園▽ワタミ▽エプロン

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