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業界交差点

この人に聞きたい:第203回
(週刊冷食タイムス:09/08/11号)

量と質の安定供給は原料から

(株)ニチレイフーズ 代表取締役社長  相馬 義比古氏

そうま・よしひこ 昭和48年日本冷蔵入社。取締役事業企画室長等を経て分社で副社長、平成19年から社長。昭和25年4月東京新宿生、独協大経済卒、59歳。

チキン自製化で収益安定へ

 ニチレイフーズが原料に強いこだわりを持った施策を相次いで打ち出している。野菜で「ベジポート」を立ち上げ、チキンではタイのOEM先を切り自製化を進める。その真意はどこにあるのか、相馬社長に聞いた。

 ――アセロラの国内飲料事業を譲渡し、原料と業務用製品扱いに特化するが。
 相馬 原料と製品のどこが我々の事業領域か、あいまいだったが、これで整理がつきます。ニチレイフーズの事業ドメインはアセロラの原料ビジネスに特化し、この強さを世界中に売り歩くことです。

 ――チキンでも改革する。
 相馬 チキン製品は我々の主力商品領域。これまで製品の六割弱は中国、タイで生産し、四割強は原料を買いつけて生産していた。しかし中国からの輸出が昨年2カ月止まったので、タイの手当てを増やそうとしたが、高くなった。
 
 ――高くはなっても原料がなければ製品供給に支障が起きる。
 相馬 結局、仕入れる原料の本当の価格構造を把握し切れていなかったのが一番の問題。これまでは先方の“言い値”を鵜呑みするだけだった。そこで、タイの鶏肉原料調達先であるGFPT社と合弁で新会社を作り、我々も原料に関与しながら、最終商品まで自製化することを決断しました。

 ――何がどう改善される?
 相馬 これで仕入れの本当のコストがわかります。前期はアセロラの営業赤字が大きかったが、チキンの原料高もニチレイフーズの収益に影響しています。仕入れコストのブレ幅が小さくなれば収益管理が相当やりやすくなります。

 ――自製化、内製化にもなる。
 相馬 タイの新会社でも我々がマジョリティ(過半数)を持って取り組みます。単なる売買だけの関係以上の取り組みができます。スニフ(スラポンニチレイ食品)で増産し、これにタイの新工場が来年加われば、タイの生産量は2000t規模となり、チキン製品の自製化率は全体で現状の55%から85%程度になるでしょう。また、鶏肉ビジネスはインフルエンザや国際的な需給など外部環境に“打たれ弱い”事業でしたが、自ら関与を深めることによりメーカーリスクを減らすことができます。タイのOEM先との契約打ち切りに伴う供給不足は、スニフの増産と中国の復活で当面カバーします。 

 ――これでチキン製品は品質も含め、安定供給できる、と?
 相馬 農産物、フルーツ、冷凍パン、冷凍寿司、地魚の加工、あるいは海外販売など新しい事業の芽づくりに様々取り組んでいますが、何と言ってもチキンは我々の商品ドメインの中心。原料の価格だけでなく、安全性を確保するため、肥育状況なども含め関与せざるを得ないでしょう。

 ――原料に入りすぎの懸念は?
 相馬 確かに原料は変動幅があり、リスクも大きいが、チキンは原料売りのためでなく、安定して製品化するため。我々が志向する「おかず」を安定供給するためにも、原料により近づいていかざるを得ないと考えています。

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