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この人に聞きたい:第210回
(週刊水産タイムス:09/09/28号)

学校給食に地魚を

消費生活アドバイザー  村上陽子氏

むらかみ・ようこ 熊本県生まれ、専修大学大学院修了後、1975年食品需給センター入り、主任研究員を経て理事を歴任。この間、JICA派遣専門家として、ペルー漁業省で魚食普及に従事。その後、東京海洋大学の博士課程に進み昨年、博士(海洋科学)を取得。論文は水産物の学校給食利用に関する研究。日本大学と武蔵野栄養専門学校非常勤講師を務める。

 学校給食の市場規模は5000億円といわれているが、水産物は二割程度しかなく、肉類に比べると半分程度の出現率だという。1年に1度しか提供されないメニューもある。地産魚をもっと学校給食に活用して、美味しい魚を子供達に提供することが、魚離れを食い止めるためにも重要と指摘する。
 学校給食の栄養士にとって魚は、肉と比べて「価格が高く、扱いにくい食材」であるという。冷凍魚は独特の臭いがあり、マスキングに手間がかかる。また、学校給食の水産物の仕入れ価格は、1kg1000円で100g100円がメドとされ、まれに100g200円を使うがこれが限度。これら学校給食によく出てくる水産物は、サバ、イワシ、イカ、ホキ、メルルーサ、そしてシシャモ、小海老、チクワとなっており、1週間に1度は魚のメニューとなっている。勿論、肉の1週間に2度のメニューと比べると少ない。また、同じメニューは年に1度というものもあり、同じ魚の出現率はきわめて低い状況。
 村上氏は「どうして学校給食の魚がまずく、独特の臭いがするのかは、獲れた場所から遠く離れたところまで運ばれたり、長い間冷蔵倉庫に保管されたり、いわゆるフードマイレージが長く、この間に品質低下や脂が変化してしまっていることが大きいためです」と指摘する。
 「学校給食の水産物の仕入れの形態は、ラウンド(小魚)、切り身、加工品とさまざまですが、総じて輸入の冷凍原料や加工品が多く、子供の口に入るまでに美味しくなくなってしまっています。地産魚をもっと学校給食に活用して、美味しい魚を子供達に提供することが重要」と提唱する。
 「東京都は八丈島の魚を学校給食に提供するための活動支援を行っています。漁協の婦人部がムロアジやトビウオのミンチを作り、クール宅急便で都内の学校に供給しています。こうした活動を全国各地で盛り上げて、肉と同じレベルにしたい」と語る。

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