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業界交差点

この人に聞きたい:第224回
(週刊冷食タイムス:10/01/19号)

伸ばす余地ある冷食

(株)日本アクセス 代表取締役会長  吉野 芳夫氏

(よしの・よしお)伊藤忠商事から平成14年雪印アクセス(現日本アクセス)に転じ15年社長、昨年6月から現職。昭和17年11月生まれ。埼玉県出身。東大卒。

“油脂”手本に脱安売りを

 日本アクセスの吉野芳夫会長は「卸は規模拡大を図ることでより良い顧客サービスが可能になり、信頼も得られる」と語る。同社事業の今後の方向性、冷凍食品の流通の課題などについても聞いた。

 ――卸は規模拡大が必要か。
 吉野 縮小均衡では卸の存在価値がなくなる。拡大均衡こそが肝心。量を追いかける時代ではないとの意見は理解できますが、卸は規模拡大を図ることでより良い顧客サービスが可能になり、信頼も得られるというのが当社のスタンスです。

 ――肝心なカテゴリーは。
 吉野 従来は弱かった酒類、菓子類、生鮮品類について、あらゆる事業機会を捉え、流通を担う方法を考えるべき。事業を具現化するための芽は当社に植えつけました。それを育てるために、思い切った策を講じなければならないでしょう。生鮮品類は特に大事なカテゴリーです。

 ――人口減少が進む日本の食品産業に可能性はあるか。
 吉野 人口が減りながら、経済が成長した例は歴史上ありません。食品産業の伸びる可能性が低いとなれば、世界、アジアへと向かわざるを得ないのは食品メーカーの宿命。海外対策を行なわなければ、日本の食品産業に生きていく道はないでしょう。

 ――日本の冷凍食品企業はトップクラスといえども、1社単独で欧米の巨大食品企業と伍していくのは難しいのでは。
 吉野 トップクラスの企業が合従連衡し、一体で取り組むことを中長期的に考えないといけないでしょう。極論すれば、「日本冷食」のような共同出資企業を作ってはどうか。現実的には、冷凍食品業界のリーダーが集まり、無益な低価格路線からの脱却に取り組むべきだと思います。足の引っ張り合いをしている場合ではない。手を打たなければ低価格路線は歯止めがきかないでしょう。

 ――冷凍食品への期待は。
 吉野 冷凍食品は常温食品より伸びる余地と可能性があると思います。商品を正しく流通させる使命が業界にはあるはず。今年こそ、冷凍食品の半値、八掛けの世界を改善すべき。市場に大きな影響力を持つ冷凍食品企業は10社程度であり、流通を正そうと思えば何とかなるのではないでしょうか。

 ――冷凍食品メーカー大手のトップがよく話し合わないと。
 吉野 食品産業の中核をなし、伝統があるゆえに保守的だった油脂業界は見事に変わりました。油脂業界は巨頭が話し合い、価格面など流通環境をかなり正常化しました。日本の将来と食生活において肝心要の冷凍食品業界は油脂業界を見習うべきです。

 ――冷食業界との差は何か。
 吉野 業界を主導するリーダーがいるかどうかの差ではないでしょうか。リーダー不在ゆえ、冷凍食品は年中大幅割引している印象があります。まずは生販3層が知恵を出さないと、低価格路線がずっと続き、この中で守るだけではギリギリになる。耐えるべきは次への挑戦においてだと考えます。

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