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この人に聞きたい:第254回
(週刊冷食タイムス:10/08/24号)

直系工場の商品に力点

(株)極洋 常務取締役水産冷凍食品部長  上居 隆氏

(かみい・たかし)昨年6月取締役大阪支社長に就任、今年6月から現職。昭和25年10月7日生まれ、今年60歳。趣味はゴルフと読書、特に歴史ものが好き。

小ヒットも大きく育てる

 取締役大阪支社長から6月25日付で常務取締役水産冷凍食品部長に就任した上居隆氏。まずは正確な「実態の把握」から取り組んでいくと語る。大柄ではないが、立ち居振る舞いは教師のような重厚な雰囲気がある。

 ――常務就任後、意識して努めていることは。
 上居 大事なことは「実態の把握」です。実態に基づいた事象の中に様々な課題が詰まっているもの。これを怠れば、先は見通せませんし、判断を誤ります。これは営業だけではなく、商品開発や物流についても同じです。

 ――製販の意識が同じでないと難しい。
 上居 現場との「意思の疎通」が欠かせません。生産と販売、また本社と支社の意見交換を活発に行ない、共通認識を持って行動することが大事。すべての部門が絡んでいなければ「商品が悪いから売れない」、「良い商品を作ったのに売ってくれない」と逃げ込まれるからです。冷静に現実を直視し、問題の解決に取り組むことが大切です。「意見を言っても無駄だ」となるのが一番怖いこと。

 ――社員に伝えたいことは。
 上居 「厳しい時代を生き残るには存在感が必要だ」と常々言っています。会社の中心にあるのは(商品や資産などではなく)人です。みんなが向上心と情熱を持って取り組もうと伝えています。

 ――自身に課している事は。
 上居 守備範囲が広いので、課題の多いところから優先順位をつけて歩くようにしています。私の役割はリーダーとしての舵取り。全体を見渡した上で考え、的確に指示を出していく考えです。

 ――具体的には。
 上居 極洋グループを効果的に活用するには、直系工場の商品を確実に販売する必要があります。ただし低価格志向が続いているため、海外製品を外すことはできません。これまでの主力商材が伸び悩む中、次代の柱商材づくりは不可欠。いきなり大型商材を狙う必要はなく、独自性を持った商品でヒットを繰り出し、大きく育てれば良い。

 ――今秋の新商品は海外生産品が多かった。
 上居 中国の天洋事件後は国内生産品を中心にして、海外生産品の新商品投入を控えていました。しかし価格面で、やはり不可欠。今秋は新製品32品中、21品が海外生産品です。ただ生産工場を一極に集中するのはリスクが大きいので分散しています。また中国の豚肉加工品の輸入が昨年一時ストップした例もあり、豚だけにこだわらず鶏にもアイテムを広げて拡販中です。

 ――骨なし魚も大型商材だ。
 上居 さばを中心に14魚種を扱っていますが、もう少し広げたいと考えています。また単純な切身だけでなく、焼魚や漬魚など付加価値の高い商材を増やしています。これまで骨なし魚の加工拠点は中国でしたが、昨年からタイの協力工場(UPF社)に2千tほど移しています。8月末にはUPF社の生産能力が2倍規模に拡張する予定です。 
 
 ――今期はM&Aが活発。珍味のジョッキの生かし方は。
 上居 自社で足りない部分を補完するのがM&Aの目的。既存事業だけで業容を拡大するのは難しいのが現実です。相乗効果で両社の良い部分をさらに伸ばす、という考え方です。コンビニエンスの販売ルートの確保や、珍味と惣菜のコラボレーションなどいろいろな施策が考えられます。商品開発の手法は互いに勉強になり、品質管理にも学ぶべき点は多い。

 ――福井清計社長の経営哲学で共感するところは。
 上居 福井社長はよく「挑戦」という言葉を使いますが、挑戦者であり続ける気持ち、向上心、情熱はとても大切です。当社の中期経営計画の名称も『キョクヨーグループチャレンジ2012』というくらいですから。私も熱い情熱を持ち「挑戦」と「検証」を続けていきます。

 ――入社当時は漁撈だった。
 上居 ええ、入社した翌月には2万t規模の北洋鮭鱒母船に乗り込み、4年間は船を乗り降りする生活を経験しました。その後、日本の水産業界は減船に向かい、私は平成2年までアラスカやカナダを中心とする鮭鱒・筋子・蟹などを扱っていました。札幌支社を9年経験してから本社に異動し、平成15年水産部水産第1部長、20年取締役大阪支社長を経て現職です。大阪時代は水産と食品の両方を2年間見てましたが、とても有意義な2年間でした。

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