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業界交差点

この人に聞きたい:第260回
(週刊水産タイムス:10/10/04号)

ターゲットを絞り営業

ベニレイ・ロジスティクス社長  落合浩氏

 

 今年3月に就任したベニレイ・ロジスティクスの落合浩社長。ベニレイの取締役冷蔵事業本部長、営業本部長補佐を兼務する。丸紅のラスパルマス事務所長、水産第三課長からベニレイ出向、2年後に丸紅へ戻り、水産原料課長、水産部長代理、水産部副部長を務めた。1960年生まれというバリバリの落合社長にインタビューした。

 ――就任から半年、ベニレイの冷蔵倉庫事業をどう捉える。
 落合 冷蔵倉庫事業は商事部門に比べ、労働集約型の業態であり、器あってのビジネス。短期間では大きな飛躍を見込みにくいが、食品流通の基盤となる安定的なビジネスと考えている。このことは自身も含め、社員一人ひとりが肝に銘じていきたい。

 ――ベニレイの冷蔵倉庫事業に携わって何を感じたか。
 落合 それぞれの事業所の所長が一国一城の主として強い責任感を持って仕事に取り組んでいる。が、その半面、ややもすれば「全体最適」の意識が弱い面も感じられる。規模としてはわずか6万t程度の冷蔵庫の運営ではあるものの、各事業所からの兼務で新たに営業部隊を設置し、共有の集荷に努めることにした。情報を共有し、会社にとってよりメリットのある分配にした。ターゲットを絞った集荷活動、営業の先頭に立った。
 私も丸紅グループの人間。丸紅水産部にいた頃に、ライバル商社グループの冷蔵庫が営業にきたら何を考えているのかと思うだろう。ところが最近は是々非々で対応する部分も多くなっている。

 ――景気低迷に伴う貨物の搬入減が顕著で、冷蔵倉庫業界にとって決していい環境ではなかったが。
 落合 水産なり、畜産なり、丸紅の基礎カーゴがあることは有難い。かつての原料主体から半製品が多くなるにつれて、冷食メーカー向けに半製品を販売するとなると、必ずと言っていいほど物流系の冷蔵倉庫を指定する。その分の目減りは確かにある。ただ、荷物がないといっても全体で10%も落ちたわけではない。荷物がないのではなくて、集め切れていなのではないか。この意識改革を徹底しているが、特に若手の活躍を期待している。

 ――今後の計画について。
 落合 今期は売上高35億円を計画している。ただ、予期せぬ大規模な修繕があった場合は利益面でかなり結果が違ってくる。

 ――ベニレイ・ロジスティクスとしての中長期的な展望は。
 落合 流通型に出て行くセンター前センターの機能を拡充していく方向性を考えてきたが、果たしてそれがビジネスとして正解かどうかは断言できない。業界では原料主体の運営から、ピッキングや物流など様々なサービスを付加することで差別化を図るトレンドにあることは確かだが、それが可能なのは現実として冷食メーカーの傘下にある限られた低温物流会社であり、当社がその競合に打ち勝てるかどうかは別問題。

 ――機能の提供により、商流で儲けるビジネスといえるか。
 落合 我々はメーカーでないので、サービスはコストの一部。過剰なサービスは利益を圧迫するだけという見方も否定できない。理想は効率のいい貨物、原料保管を増やすこと。“買い負け”といっても加工原料はまだまだ入ってくるはず。今は実需に沿った買い付けしかできなくなっているから、在庫圧縮の傾向であり、メーカーが収益を見直す際に必ず物流コストから削られるという実態がある。
 この三重苦の中でどう展開していくかということになると、どこかでヨコの商売が出てこないと業界全体がダメになってしまう気がする。タテでやっている分には大きな損はないものの、この程度の収益でやっていけるかという危機感はあるはず。

 ――その考えでいくとハコモノを大きくする必要があるが。
 落合 冷蔵倉庫の建設、増設は莫大な費用を要するため、慎重にならざるを得ないが、現在事業所のある平和島、城南島の保管能力をそれぞれ5000〜1万tずつ増やせれば面白いと思う。
 また、何年先になるかは分からないが、いずれは中国でもやりたい。日本で見られるような流通型の配送を兼ねた大型物流保管センターをやれたらいいと考えている。

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