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この人に聞きたい:第262回
(週刊水産タイムス:10/10/18号)

日本の漁業者の認証制度

日本水産資源保護協会 専務  下村正雄氏

 

FAOガイドラインに合致

 今後のMELジャパン(マリン・エコラベル・ジャパン)認証の充実とあり方について、MELジャパンの認証機関としての立場から、日本水産資源保護協会の下村政雄専務にインタービューを行った。下村氏は「欧州のMSC制度においても当初の認証制度がFAOのガイドラインと異なっていたことから、その後、修正されたようにMELジャパンにおいてもFAOが定めるガイドラインに沿う形で修正され、あるべき姿にさらに充実していこう。これは、認証機関の審査能力を評価し、中立で公平性がたもたれ適切な認証審査が実施できることを確認する第三者である認定機関を設け、スキームオーナーや外部からの圧力による恣意的運用の認証がされないことを明確にする制度を確保していくことが大切」などと語った。

 ――MELジャパンの認証機関として、現状や課題をお聞かせ下さい。
 下村 MELジャパン認証においても、ISO(国際規格)に準じた理念で行われるべきであることを関係者はまず、理解しなければなりません。このことは、MSCがスタートした後、ノルウェー政府がFAOに対してエコラベルのガイドラインを作成するように働き掛け、これによってFAOは2005年にガイドラインを作成しました。このガイドラインでは、スキーム(制度)オーナー、認証機関を審査する認定機関、審査を行う認証機関を設けなければならないとされています。
 スキームオーナーはMELジャパンであり、認証機関は当協会でありますが、いまのところMELジャパンでは認証機関を認定する機関は、スキームオーナーである大日本水産会となっております。
 先行するMSC制度の本部は英国にありますが、当初、認証機関を認定する認定機関がなく、FAOのガイドラインを受けて、その後、ドイツにある審査機関を認定機関と定めました。MELジャパンにおいても同様に今後、認定機関を設ける必要があり、これによりFAOのガイドラインに合致することになります。

 ――下村専務は日本水産資源保護協会がMELジャパンの審査認証を行う機関となるため、みずからも4年前より、ISO認証の審査員資格を取得されているそうですね。
 下村 ISO審査員資格の前にまず、4年前に環境社会検定を受験し、ECO検定に合格しました。その後、3〜4年前にISO9001とISO14001の審査員補、2年前にISO22000の審査員資格を取得しました。また、私のほかに当協会の中堅の職員も同様にISOの審査員資格を取っています。

 ――MELジャパンが優れている点はどんなところでしょうか。
 下村 事業が非営利で行われ、コストが少なく、審査が短期間なことです。
 MSCが割高なのは、外国の審査員の方々に日本の漁業を一から勉強してもらうため、翻訳、通訳、旅費などの経費が相当に係り、時間もかかるのは当然であるといえるでしょう。
 MELジャパンでは、そうした翻訳や外国に行く経費はかかりません。また、すでに日本の漁業について知識が豊かな日本人の審査員があたり、国、都道府県の行政や研究の方々に協力を得られております。よって余計な経費も時間もかからないのです。
 また、先日、焼津市でカツオの加工業者の方々を集めた説明会では、MELジャパンのロゴマークの使用についても説明しました。MELジャパンでは、認証のための審査経費はかかりますが、MSCと異なり、認証商品の売上げ金額に基づくロゴマークの使用の経費は不要であることをお知らせしました。

 ――先月は、近海カツオ一本釣り漁業と日かつ組合傘下の遠洋カツオ一本釣り漁業が、MELジャパンの認証審査の申請をしましたが、さらに審査の申請が上がってきているのはどこですか。
 下村 北海道函館・南かやべの定置網漁業が、申請をしています。
 サケ、スルメイカ、サンマ、サバなどいろいろな魚種が対象となります。定置漁業は、資源に優しい漁法ではありますが、だからといってすんなり認証されるというものでは、ありません。整合性があるかどうか、きちんと審査することになります。
 近海カツオ一本釣り漁業と遠洋カツオ一本釣り漁業は12月末までに審査を終えるスケジュールですが、南かやべの定置網は魚種が多いいので、これから雪も降りますので、来年4〜5月まで審査がかかると思います。

 ――COP10が開催されますが、これとの関連についてはいかがでしょうか。
 下村 COP10の会場には大日本水産会もブースをだすようですが、要するにCOP10もMELジャパンも水産資源でもある生物を持続可能とするという目的は同じであり、これを実現するために努力をしていくということであると思います。

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