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業界交差点

この人に聞きたい:第265回
(週刊冷食タイムス:10/11/09号)

安定供給めざし新産地を開拓

(株)ノースイ 農産事業部長  内田 徹氏

(うちだ・とおる)1年間のうち100日近くが出張で東京本社を離れており、うち8割を海外で過ごす生活が続く。昭和30年10月7日生まれ、55歳。

将来見据えカントリーリスク分散

 10月から従来の大阪本社に加えて、東京にも本社機能を設けたノースイ。冷凍野菜では中国一辺倒を避けるため、ベトナムやインドネシアへと新しい産地開拓に積極的だ。内田徹農産事業部長に話を聞いた。

 ――台湾のパートナー企業とインドネシアに設立した合弁会社の現況から。
 内田 業務用冷凍ほうれん草を主体に今年8月から出荷をスタートしました。冷凍野菜工場はジャワ島中部のスラマンに立地、買収した工場を全面リニューアルしたものです。現地は段々畑の多い地形で大規模な畑を確保するのは難しいのですが、朝夕の寒暖差が大きく野菜の栽培に適しています。自社で管理する圃場の他、契約圃場を並行して利用しており、今は100%日本市場向けです。来春以降は枝豆、いんげん、さつまいもなど徐々に生産品目を増やしていく計画です。

 ――人件費は中国よりも安い?
 内田 ざっくりと言って、インドネシアの人件費は中国の半分。ここ数年、中国の人件費は急激に上昇しており、下がる要素はありません。ネシアも上昇はしていますが分母が小さく、上昇スピードも速くはありません。コスト面での優位性も去ることながら、畑の標高差を利用して周年に渡っての収穫が可能で、年間を通して工場を稼働させられるのが魅力。ベトナムやネシアへの進出は、単に生産コストの安価な国を求めてのものではなく、安定供給できる体制整備が狙いです。

 ――中国の雇用問題は年々深刻化している。自動車や衣料関係の工場ではストライキも珍しくなくなってきた。
 内田 食品関係のストライキは聞いていませんが、ある日突然、100名単位で辞められたという話はあります。冷凍野菜工場は、いわゆる3K(きつい・汚い・危険)仕事。若者が寄り付かず、工場従業員の平均年齢は確実に上がっています。また中国政府が打ち出す地方振興策により、わざわざ沿岸部に出稼ぎに出掛けずとも、地元の働き口が増えたことも影響していると思います。新労働法が厳格に運用されるようになり、雇用側のリスクも拡大しています。

 ――野菜原料が総じて値上がりしている。
 内田 世界各国の干ばつや洪水の影響が表れ、昨年から里芋が2倍弱に高騰しています。問題なのはこうした天候要因とは違った投機マネーの存在。以前は考えられなかった緑豆、にんにく、ごぼうにまで投機マネーが及び、値上がりしていることです。円高でも吸収し切れません。

 ――上期(4〜9月)の冷凍野菜売上高は。
 内田 前年同期比で5%増、通期でも5%増を見込んでいます。利益はほぼ計画通り。
 
 ――出張は年間どの位。
 内田 平均して約100日、うち8割が海外出張です。社内の人間にもよく「しばらく顔を見なかったな」と言われますが、野菜相手の仕事ですから現場に足を運ばなければ商談も進みません。

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