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業界交差点

この人に聞きたい:第334回
(週刊冷食タイムス:12/03/27号)

業務用商品に強い欠乏感

大京食品(株) 代表取締役社長  窪田 洋司氏

(くぼた・ひろし)昭和37年7月同社設立、前期で50年。日給連、外食協会長も。平成11年藍綬、18年旭小章。休日はクルーザー。昭和9年8月鹿児島生。鹿大水卒。

卸自ら商品を開発するしかない

 業務用卸の全国組織のトップを務めた業界リーダーの1人だが、最近、業務用食品に対する不満と業務用卸の厳しい実情を業界の会合で相次いで指摘し、波紋を投げかけた。その真意は何か。窪田氏に直接聞いた。

 ――業務用商品の出来が悪くなった、という指摘。真意は。
 窪田 「出来が悪い」とは言ってない。メーカーの開発力がなくなったことを指摘したもの。これまでメーカーはいろんな商品を提案してくれ、その中から我々は業態に合わせた商品を売り、企業の力にしてきたが、提案力が明らかに弱っている。我々はいま売るものがない。大きな問題だ。

 ――震災でメーカーは生産アイテムを絞り込んだ結果、市販用よりロットが小さい業務用は品不足になっている。これが背景?
 窪田 震災だけではない。経済環境が悪化し、大手企業の業績が悪く、社員の給料も増えていない。非正規雇用者は増えている。社会構造が悪いので、食べるものも抑える。高齢化も進んでいる。これがみんな重なって業務用食品の世界に出てきた。従ってありきたりの商品では売れない、メーカーは売れるものしか作らない、在庫も持たない――悪循環だ。小売や卸が在庫を持たないのは正しい。しかしメーカーは在庫を持ってこそ力になる。間違えてる。

 ――確かに無理無駄を省き、余力を持って作らなくなった。
 窪田 小ロット商品をメーカーが避ければ、業務用卸が売るものはなくなる。これでいいのか。震災で原料、資源不足が表面化したため、仮に売れると原料調達の心配が生まれる、とメーカーは捉えているのかも知れない。この点で、業務用専業メーカーには非常に期待している。震災を機に業務用市場は大きく変化したが、これに対応し、頑張ってほしい。

 ――では業務用問屋はこの難局にどう対処すべき、と。
 窪田 売れるものがなければ自分達で作るしかない。従って商品開発部門の役割は重要。どこにどんな原料がどれだけあるかを問屋自ら調べ、商品に仕上げてメーカーに製造を委託する。メーカーとはこれまで以上に細かく商談し、情報収集する必要がある。これは経営トップの責任でもある。私も自ら商品を指示している。

 ――業務用卸の環境は厳しい。
 窪田 どこも大変な時代。事業環境が大きく変化している。こんな時代に仲良しクラブ的な業界組織は意味がない。組織自ら事業を行なわなければ存在価値がない。また、業界団体間の共同事業は私の時代に築き、定着させた自負がある。事業の意味、役割をしっかり考え、真剣に取り組まないと単に主導権争いに終わってしまう。

 ――環境変化、震災後進んだ。
 窪田 特に業務用食品市場は厳しい。震災後、内食化の影響が大きい。弁当持参で出社する男子社員も増えている。当社の得意先でもある社員食堂も厳しい。社食より外で食べた方が安い時代。環境が変化するから、そこに新しい芽が生まれると信じて探っている。

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