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この人に聞きたい:第343回
(週刊水産タイムス:12/06/04号)

大学改革の道筋つける

国立大学法人 東京海洋大学 学長  岡本 信明氏

(おかもと・のぶあき)東京水産大(現・東京海洋大)卒。同大学院水産学研究科水産増殖学専攻修士課程修了。水産学博士(北海道大)。東京海洋大海洋科学部教授。今年4月から現職。1951年生まれ。

 「日本一の金魚をつくるぞ」と名古屋から上京し、東京水産大学(当時)に入学した。先輩から、「お前のやりたいことは趣味だ」と一喝され、早々夢は打ち砕かれた。気を取り直して魚病や育種などを学び、卒業後も研究者の道に進んで成果を上げた。今度は学長として、大学改革に意欲を燃やす。

 「ウイルスの病原性」を解明するため、研究職時代は200もの水槽を並べ、年6回実験していた時期もある。大学の先輩が営む養魚場から、そのたびに魚卵をもらっていた。あの時の先輩の言葉が胸に刺さった。「15年間で100万卵ぐらいは提供した。読ませてもらった実験後の論文もよく書けている。しかし、言っておくが一尾も治していないのは確かだ」

 ショックだった。これが転機となり、病気に「かかる魚」と「かからない魚」、病気にかかっても「死ぬ魚」と「死なない魚」の違いを追求する免疫や育種の研究に切り替えた。遺伝学の知識も必要で苦労したが、結果も出した。DNAウイルスが引き起こす「リンホシスチス病」に抵抗性を持つヒラメの識別方法を確立し、特許を取得した。この発明で、ヒラメ養殖での同病による経済損失を回避できる。「水産業発展にも貢献できた」と自負している。

 2003年に東京商船大学と東京水産大学が統合して、東京海洋大学が誕生した。来年で10年の節目を迎える。「旧2大学の信頼関係が出来上がり、ようやく一つになった気がする。社会の期待に大学が応えられている部分と、そうでない部分も見えてきた」。
 副学長を務めたとき「大学改革が必要だ」と思った。だから、学長就任を打診された時は即答で引き受けた。「現場に題材を求め、現象を科学的に解析し、現実に則して対処・解決できる人材が育つ環境をつくる」。

 これからが正念場だ。「改革には時間がかかるし、困難も予想される。でも、道筋は必ずつける」と言い切る。

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