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業界交差点

この人に聞きたい:第415回
(週刊水産タイムス:13/11/04号)

サーモンの供給は2%増だが需要は10%増

ノルウェー水産物審議会 日本・韓国担当ディレクター  ヘンリック・アンデルセン氏

 

 ノルウェー水産物審議会(NSC)のヘンリック・アンデルセン日本・韓国担当ディレクターに今年のノルウェー産サーモンの輸出動向やサーモンの需給などについて聞いた。

 ――今年のノルウェー産サーモンの輸出の状況は。
 アンデルセン氏 今年1〜9月のノルウェー産サーモンの輸出額は30%増えたが、数量では6%減で推移している。

 減少している主な理由は冬の寒さが厳しく、海水温が平年に比べて2℃前後低かったため成育が遅れた。堅調な需要に対応するため、生産者は計画通り出荷を行ったが、平均サイズが小さくなり、生産量が伸び悩んでいる。

 通年でも輸出は減る見込みだが、数%程度だろう。夏以降は成育は良好なので、6%よりは減少幅は小さくなる。ノルウェーでの減産は、世界的なサーモン価格の高騰の一因になっている。

 ――ノルウェー産サーモンの対日輸出の状況は。
 アンデルセン氏 対日輸出は数量で14%減っているが、金額では6%増。日本の場合、魚価の上昇と円安の影響(2割高)でダブルパンチを受けている。

 昨年は価格が安かったので、日本での市場シェアは広がった。今まで扱っていなかった量販店がノルウェー産生鮮サーモンを扱い始めた。価格が高騰しているため、切身商材としての利用は減ったが、刺身商材としての利用は維持している。

 チリ産冷凍トラウトとの価格差が縮まり、ノルウェー産生サーモンを選ぶお客さんが増えている。刺身商材として市場シェアを維持できている点はうれしく思っている。

 サーモンを好きな方が増えて、価格が上がっても食べたいという方も多い。その点はバイヤーの方に理解して頂きたい。

 ――世界的なサーモン需給はどうなっていくか。
 アンデルセン氏 海水温が平常に戻ることを前提とすると、2014年は今年よりもノルウェー産サーモンの生産は増え、昨年並みになる見込み。

 一方で、ノルウェーと並ぶサーモン生産大国のチリでは再び多くの課題を抱えて、養殖に対する規則・規制が厳しくなっている。そのため、サーモンの生産は大きく増えないと見ている。

 世界全体のサーモン供給量はほぼ今年並みか、2〜3%増加する見込み。一方で、需要は引き続き堅調に伸びていくだろう。

 今年1〜8月だけ見ても、供給量がわずか2%の増加にとどまっている一方で、需要は9〜10%も増えている。

 チリとノルウェーは生産能力の上限に達しつつあるので、需給バランスにより価格は上昇傾向にあると言える。

 リテールの方々に訴えたいのは、サーモンの価格は今後比較的高い水準で推移していくということ。昨年のような安値にはしばらく戻ることはないと見ている。

 NSCは、量販店や外食産業に対してできるだけのサポートをし、生鮮サーモンを販売することで売上げ向上に貢献したい。

 ――サーモン需要が特に堅調な国はどこか。
 アンデルセン氏 需要が特に伸びているのは、アジア諸国や東欧など。生活水準が上がり、可処分所得が増えて購買力がつくと、食生活が変わってくる。

 価格が高騰すると1人当たりの消費量が減る可能性もあるが、サーモンを新しく食べ始めている新興国などの影響を考えると、需要は堅調でしばらくは平均価格は下がらないだろう。

 ――日本市場の需要はまだ伸びるのか。
 アンデルセン氏 日本では、マグロなど他の魚種の消費は減る傾向にある。一方で、若い世代はサーモンの味が好きという嗜好を持っているので、これからも消費は伸びると確信している。実際に、ここ数年ではサーモンの消費は増えている。

 量販店の中でも、工夫してサーモン関連の商品数を増やしたり、サーモン売り場を充実させるなどした店舗は売り上げを伸ばすことに成功している。鮮魚売り場の集客にもつながっている。

 来年に向けても無料の販促資材や広告などにも投資していく。そういったことで、サーモンカテゴリーの継続的な成長をサポートしていきたい。

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