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今週の一本

●新型コロナウイルス、感染拡大止まらず  去石誠一 (週刊冷食タイムス:20/02/18号)

日中の食品産業にも影響じわり

 新型コロナウイルスの感染による肺炎(COVID‐19=コビッド)拡大の勢いが止まらない。昨年12月、中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染は中国本土に限らず、世界各国に拡大。WHO(世界保健機構)が1月26日に新型コロナウイルスの世界的な危険度の評価を「中程度」から「高い」に修正して以降も拡大が続き、上海市政府は1月27日、市内の企業の春節(=旧正月、今年は1月24日)休暇明け就業開始を2月10日、学校などは17日以降とする通知を出した。省や市によって対応は異なるが、多くの省級政府が集団活動を禁止し、高速道路の通行禁止、公共交通の利用制限などの命令を出している。休業の目安だった10日になっても、就業開始を再延期した地域・企業が多く、経済活動の混乱はさらに続きそうだ。

杭州市内の消毒作業風景
駐在員も足止め

 農産物の対日輸出が多い山東省は、武漢を有する湖北省とは距離が離れているものの、大都市と大差のない厳重な警戒態勢がとられた。青島市在住の日系食品会社の駐在員によれば、「市の管轄によっても対応は異なるが、日本からの出張者も含めて部外者との接見禁止の指令が出ている」という。中国の春節休暇に準じて日本に一時帰国していた駐在員が多く、「新型コロナウイルス感染の広がりで中国に戻れず、日本の事務所で待機を強いられている」というケースが少なくない。大手の中には「当面の間は、帰国している駐在員はもとより、出張者の中国への渡航を禁止する」という通達が出ている企業もある。
 山東省で冷凍野菜を生産する企業は「9日政府機関の監査に合格し、10日から操業を再開したものの、作業員の大多数が出身地などから戻って来れず、通常の仕事に戻るには時間を要しそうだ」と話している。また浙江省杭州の冷凍野菜パッカーも「地域で最も早く10日に工場の再開が認められたが、一部原料・資材が不足していて通常の操業には戻っていない」としている。
 野菜の収穫作業、加工作業の遅れに加えて、物流が滞っているのが最大の課題。10日現在、「2月中の船積みは難しそうで、3月にズレ込みそうだ」という情報もある。
 地域や企業によっては、17日まで休みを延期する動きもあり、新型コロナウイルスの拡散が収束するまで、暫くは混乱が続くと予想されている。

フーデックス決行も日台凍菜会議は中止

 3月10〜13日千葉市の幕張メッセで開催予定の「FOODEX JAPAN 2020」(第45回国際食品・飲料展)にも影響が波及しそうだが、主催者の日本能率協会はホームページ上で「予定通り開催する」と告知している。
 本紙の問い合わせにも「中国の一部に出展できない企業があるが、予定通り開催する」と回答している。海外からの来場者が多い展示会だけに、少なからぬ影響はありそうだ。
 一方、台湾と日本の冷凍野菜関係者が100名規模で一堂に集まる日台冷凍農産品貿易懇談会が3月12日幕張メッセ近くのホテルで予定されていたが、2月10日主催者側から中止の連絡が入った。同懇談会は毎年、フーデックスの開催時期に合わせて行われている。

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