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今週の一本

●価格競争で価値まで落とすことなかれ 編集委員:佐藤巳喜夫(週刊冷食タイムス:05/03/01号より)

過度な競争に伴って過度な安売りが進み、あえて安値で供給するメーカーが次々出てきた。こうしたデフレスパイラルにより、消費者の商品選択は安値品に集中。この結果、業界全体の需要減退を招いているだけでなく、業界そのものの価値観すら落とすことにつながっている。チルド麺業界の話。シマダヤの近藤郁雄社長が語る昨年後半からの市場動向である。

冷凍食品業界とまるで似た嘆きであり、「麺の専業メーカー」としてチルド麺日本一の品質をめざすがゆえの苦悩でもある。安売りに対抗しなければ売場からカットされ、売場がなければ勝負さえさせてもらえない宿命。専業メーカーにはそれ以外の戦う武器もない。

「食べてもらえば、小売店の仕入れ担当者は必ず当社品に軍配を挙げていただける」という品質、おいしさに対する強い自負と自信もある。

需要拡大が進む冷凍麺、あるいは相次ぐ新製品攻勢と大量の広告宣伝が繰り広げられる即席麺に市場が食われたのでは、という仮説も検証してみたが「それはない、チルド麺の落ち込みより市販用冷凍麺の伸びは小さい」。麺のご当地、名店シリーズがマンネリ化した影響なども少なからずあろう。しかしチルド麺市場の低迷は、安値品中心の商品提案に問題があり、もっと問題なのは商品よりも価格で売場づくりを考える小売店チルド担当者の意識であろう。

安売りの激化は品質低下という最も危険な道を選びかねない。「健全に確保した収益は品質向上に還元し、よりおいしくなった商品を消費者に提供する“天使のサイクル”」を味の素冷食の伊藤雅俊社長は業界の置き土産にした。

「冷凍食品をもっと多くの人に使って欲しい」という熱い思いでダイエーの芝尾昭治バイヤーは価格に頼らない売場発信を続ける。真面目な努力が報われる社会になってほしいと願う。


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