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今週の一本

●国産原料の国内加工に回帰 佐藤 巳喜夫
(週刊冷食タイムス:06/08/08号)

ポジリス導入を機に見直す。
パッケージに「国内産」アピール

国産品の人気上昇に対応 

 ポジティブリスト制を機に、国内原料を使い、国内で製造加工する流れが活発になっている。併行して、国内工場に対する設備投資が久々積極的に行なわれている。海外生産の基調は変わらないが、位置づけは変わってきた。

 秋の新製品で「国産原料」や「国内加工」を商品名、あるいは商品パッケージで強調したり、商品の特徴に打ち出すところが急増している。「消費者、ユーザーが国内原料、国内加工を求める以上、これに対応するのは当然」とメーカーは開発のねらいを説明する。

 国内工場に対する投資も相次いでいる。日本水産はグループのモガミフーズ(山形)で新工場を建設し、海外品とのコスト競争に対抗するため、最新の自動化ラインを敷設したばかり。

 ニチレイは白石工場を建て替えたのに続き、森、関西工場の生産増強をこのほど決めた。加ト吉は約四十年ぶりに取り組む国産ほうれん草のため、四国の協力工場を増強する。ニチロは久里浜工場を閉鎖し、山形工場に全面シフトする。

 ただ、中国など海外工場を今後も活用する基調に変わりはなく、併行して機能強化を進める。

ニチレイ 4年ぶりに国内2工場を増強 

 ニチレイは冷凍食品を増産するため国内二工場に約十九億円を設備投資する。国内の冷食設備の本格的な増強投資は四年振り。

 ニチレイフーズの森工場(北海道)に十三億五千万円を投じ、延べ床千九百平方mの新工場を建設。日産二十四t能力のコロッケラインを整備する。来年四月稼働予定。同関西工場(高槻市)には五億三千二百万円で日産十二t能力のハンバーグラインを増設、来年一月稼働を予定する。

 冷食関連の本格投資はグループ会社千葉畜産の工場を〇二年建て替え以来。特に重点化する業務用冷食の売上げが〇四年9%増、〇五年8%増で、今期も四〜六月7%増と堅調なため、商品供給力を高める。

加ト吉、国産素材の「鍋焼」発売

 加ト吉は市販用、業務用とも国産原料を国内生産する新たな取り組みを秋の新製品で実施する。
 市販用は国産素材を使った具付麺を強化。三種の国産野菜、えび天ぷら、牛肉入り「具材たっぷり鍋焼うどん」、四種の国産野菜入り「野菜たっぷり打ち込みうどん」をはじめ、えび天わかめなどうどん各種。「ごっつ旨いチャーシュー6枚入りラーメン」や、「胴ちゃんぽんスパゲティ」で麺需要をさらに拡大する。

 ヒットしている「和惣亭6種のおかず」には中身を変えた「同U」を追加。

 業務用は惣菜向けワンランク上の“R Delica”(アールデリカ)シリーズを立ち上げ、えびフライ、えびカツ、国産鶏ササミカツ、国産牛肉コロッケなど幅広く開発した。

 水産冷凍加工品では「現地工場加工パック/海老十八番(おはこ)」シリーズで冷凍えびの少量パックを提案。活えび「ちょっと高いけど」もある。北海道産チカなど「打ち粉付」、北大西洋の船上凍結原料を使った寿司ネタ「マツイカ」は中国舟山で加工する。

加ト吉 40年ぶりに国産ほうれん草

 加ト吉は国産ほうれん草に約四十年ぶりに挑戦する。残留農薬、ポジリス等を機に「国内産に市場のニーズが高まっている」(加藤義和社長)ため、取り組む。

 香川、徳島を流れる吉野川水系で獲れる原料を八tサンプリングしたところ好評、今回八十tに拡大し全国でテストしたが「すぐに完売した」(三宅孝夫専務)。そこで契約農家を拡大するとともに、加工設備を協力工場に整備。秋物から業務用に「朝採れ国産」品を提案。来春から本格化する。

 加ト吉は四十年ほど前に冷凍ほうれん草を手掛け、国内市場の半数を押さえるトップメーカーだったが、その後、商品群の拡大とともに自社事業から離れていた。


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