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今週の一本

●水産物のグローバル化を肌で実感 井出 万寿男(週刊水産タイムス:07/05/14号)

欧州シーフードエキスポ視察セミナー

各国ブースで冷凍寿司が競演

 水産タイムズ社は、ベルギーの首都・ブリュッセルで開催された「2007欧州シーフード・エキスポ」(4月24〜26日)への参加をメインとする「2007欧州シーフード・エキスポ視察セミナー」(団長=大滝義彦中央魚類専務、13人)を実施した。昭和38年以来、米国・欧州をはじめ、オーストラリア、東南アジアなど、世界約30カ国に視察団を派遣。海外の水産・冷食業界の事情を学ぶ機会を提供しており、今回は22日から29日の日程でオランダ、ベルギー、フランスの3カ国を訪問。欧州の低温物流業界の現況や、ネットオークションによる水産物競売システムの現場も視察した。

 欧州シーフード・エキスポ(ESE)は世界最大規模のシーフードイベントで今回が15回目。欧米の水産物需要の高まりもあり、近年は特に注目度が増している。
 会場となったブリュッセル市内のエキスポ・センターには世界85カ国・地域から1500の企業・団体が集結。3日間で2万4000人のバイヤーが来場した。国際的なシーフードショーとしては米国・ボストンが有名だが、「7〜8年前から世界最大規模になった」(事務局)という。

 会場の展示は、生鮮、缶詰、冷凍、加工品、貯蔵、加工機械・関連装置、調味料・食品添加物、物流、保険、ITを含むシーフード関連サービス業に至るまで多岐にわたり、来場者は会場で商品・売り手・価格などを比較・検討。水産業界のトレンドや最新技術などを学ぶ機会として定着している。また、「Prix d Elite」の受賞製品も展示された。
 出展のトレンドは、小規模の出展者が増えたこと、またスーパーでの販売を意識して調理済み食品の出展も目立っている。アラスカシーフードマーケティング協会(ASMI)やノルウェー水産物輸出審議会(NSEC)のように大きなスペースを確保してレストラン形式で試食を促す団体もあったが、国別エリアの中で小規模なブースを構え、展示ショーケースと簡単なカウンター、奥にテーブルと椅子で商談コーナーを設けるといったパターンが大半だった。

 日本(関連)企業の出展はニッスイグループ(ノルディック・シーフード社、J・P・クラウセン社など)、ニチレイフレッシュ、極洋、辻野、新日本グローバル、マルハグループの海外販売会社「TESS」(オランダ・アムステルダム)など。極洋はタイの合弁会社で昨年から本格生産を開始した冷凍寿司を昨年に続いて出展した。冷凍寿司はニチレイフレッシュ、中国のオーシャン・テンジンのほか、韓国や欧米からの出展も目立った。辻野はサバ製品を出展するとともに、銚子漁港の様子をビデオ上映して日本産をアピールした。ニッスイグループはホキ、マダラ、サーモン、カニ、マトウダイなどの原魚やロブスター、スモークサーモンなどを提案した。
 シーフードショーに先立ち、23日はオランダのロッテルダムのニチレイ・ホールディング・オランダ社(NHH)を訪ね、藤岡浩介社長、柳沢健二氏から話を聞いた。

 ニチレイが低温物流事業で欧州進出を果たしたのは1988年。ロッテルダムとルールモンドに冷蔵倉庫を持つオランダの中堅倉庫会社「ユーロフリゴ」の買収に端を発する。翌89年には乙仲・通関・運送業務を担当する「テルモトラフィック」を、90年には果汁専用の冷蔵倉庫を持つ「ヒワ」を傘下に収め、欧州における低温物流ネットワークを確立した。
 ロッテルダムは世界と欧州を結ぶ物流の玄関口であり、物流のボーダレス化、EU統合の進展と好調な欧州経済の中で、同社の業績は順調に伸びてきており、ここ十数年で倉庫能力は大きく拡大した。「欧州最大の港、ロッテルダム港に拠点を得たという地の利、欧州経済の安定的な好調に恵まれたことが大きな要因」と藤岡氏は強調した。
 現在、ニチレイの欧州低温物流事業グループ(営業倉庫)は、ユーロフリゴ社が11万t、ヒワが13万7500t、ユーロフリゴ・フェンロ社が12万2500t、さらにテルモトラフィック・ジャーマニー社、フリゴロジスティックス社を加えて、持株会社であるNHHがグループを統括している。 

 NHHグループの冷蔵倉庫のうち、ユーロフリゴ、ヒワ、フェンロを合わせて約25万tがロッテルダムに集結しているが、ロッテルダムを中心として500km圏内の人口は1億6000万人で西欧の主要都市が収まり、1300kmまで広げると3億5000万人に上り、ほとんどの国をカバーできるのが強みだ。ユーロフリゴは検疫機能を有する点も優位性を発揮している。

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