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今週の一本

●先進国「米国」に売り込め 佐藤 巳喜夫(週刊冷食タイムス:07/07/17号)

不二製油は菜食主義者向け枝豆焼売で成功

 冷凍食品の最先進国、米国の市販用市場にチャレンジする動きが本格化してきた。国内では値引き販売が横行し、原料高、円安などマイナス要因が重なって、冷食事業の営業利益率が急速に低下しているが「米国では価格より品質、商品価値の勝負」と健全な事業環境にあることが魅力。「今年は冷凍食品事業のグローバル元年」と捉えて本腰を入れようとしている。

 先行したのは不二製油。中国山東省のグループ会社山東龍藤不二食品で手掛ける「枝豆焼売」を軸に、米国のスーパーで市販用に冷凍食品を販売している。
 ヘルシーな商品を求めるマーケット向けに、政府が成人病予防に効果ありと認めた大豆を原料とする冷凍食品を開発し、中国から持ち込む仕組みを作り上げたのが同社のポイント。
 担当する蛋白食品事業部の川崎正之部長は「健康志向に強い関心を持ち、ヘルシー食品を求める消費者向けに大豆加工品、日本発の好イメージは非常にアピールできる。昨年までのテストの段階から、今年は本気で殴りこみをかける。健康志向に訴える冷凍食品を中国で生産し、供給する新しいビジネスモデルが構築できた」と大変前向き。
 「国内の冷凍食品市場は閉塞感に悩まされているが、米国には夢がある。価値をきちんと認めてくれる」と語っている。

07年は冷凍食品事業の「グローバル元年」

味の素冷凍食品も海外市場開拓に積極的。米国向けに開発した餃子がウォルマート、サムズ、コストコなど大手チェーンに相次いで導入されており「メニューと品質が高く評価されている」(進藤大二社長)。

 2010年までの新中期計画で「業界No1」と「世界水準実現に向けた冷食事業構造の構築」を打ち出しており、グローバル化は現実的な課題。そこで、従来の海外事業の中心だった中国、タイの拠点のほかに米国味の素冷凍食品(ワシントン州ポートランド)と、昨年グループ化した香港アモイフーズの機能と商品を生かし、グローバル化戦略を具体化しているところ。
 米国味の素冷食が生産したものを、米国内に販売するだけでなく、米国市場に販売実績を持ち、ブランド浸透が進んでいる香港アモイの機能を組み込んで、総合的に事例を積み重ねているのがポイント。「今年は当社のグローバル化元年」と進藤社長も前向き。
 発売している「イージーアイス」は餃子を鍋底に合わせて敷き詰め、調理しやすく底部に凍った水分(氷)を張らせた独創的な商品。
 進藤社長は「日本でいい商品をいくら手掛けても出口には四割五割引きしかないが、世界には市場が一杯ある。商品価値やブランド価値を認めてもらう上で世界は魅力的。世界に間口を広げていい仕事をすれば、国内市場に還流できるだろう」と期待を語っている。

 米国内販は既に取り組んだ経験があるニチレイフーズも、先の反省を基に事業展開を練り直し、先行部隊を現地に送り込んで戦略を練っているところ。相馬義比古社長は「チャンスはある。世界中に配置する原料調達、加工機能と情報を組み上げ、米国市場に入り込む」と気合を入れている。

 米国よりもユーロ高で活気がある欧州が先、とEU市場攻略を先行させるメーカーもある。寿司をはじめとする日本食、「日式」人気は欧州全体に広がっており、EU向け商品開発と供給体制の確立を急いでいる。現地事務所の開設準備を進めているメーカーもある。海外で生産し国内で販売する段階から、海外を販売市場と捉える新たなステップに踏み出しつつある。

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