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今週の一本

●米国スケソウスリミAシーズン値上げ必至 松田 陽平(週刊水産タイムス:08/01/21号)

生産者も”生き残り合戦”

フィレと同等の利益求める

 今年の米国スケソウダラ漁業がスタートしたが。漁獲枠が前年比28%減の100万tとなり、スリミ及びフィレなどのスケソウ製品の需給動向はかなりひっ迫しそうだ。これまで日本市場向けにスリミを供給してきた日系スリミ生産企業の意識も、限られた原料から最大限の利益をいかに生み出すか、という思考に変化している。欧米を中心に拡大するスケソウフィレ市場と、日本のスリミ市場との競合が例年以上に激化し、スリミの値上げは必至の状態。スリミ価格がどのレベルまで今期値上げできるかで、スケソウ製品のスリミとフィレの生産比率に大きな影響を与えそうだ。

 今年Aシーズン前に聞こえてくるフィレ価格はキロあたり3.6〜3.7ドル。昨年Bシーズンに比べ25〜30%アップの価格が提示されている。ただし、漁況や魚体サイズなどによってフィレ生産が思う通りに伸びなければ、今後さらに高騰する可能性もあると懸念する声も強く、欧米のフィレ市場も動向を見守っている。

 米国系のスケソウ生産企業は、スリミよりも歩留まりが良く利益率の高いスケソウフィレの生産比率を増やしてきた。一方、あくまで“日本市場”に視線を向けてスリミ生産に重点を置いてきた日系スリミ生産企業だが、今期は状況が一変。
 「スリミ生産者として生き残っていくためには他社との競合に打ち勝つ必要がある。そのためには、スリミがフィレや冷凍ドレスに負けない商品(価格)でなければならない。スリミだから安くても仕方がないという時代は終わった」。
 「スリミの価格はフィレと同レベルに改善されるべき。スリミとフィレの価格はもともと差が付いているので、フィレと同レベルの価格にするにはフィレ以上の値上げが必要だ」など、シビアな意見が日系のスリミ生産企業からも出ている。

 昨年Bシーズンは漁場が遠くなり、一部のキャッチャー船が燃油コスト削減のため操業を中止。これにより陸上工場は漁獲枠を獲り残した。
 また、「燃油だけでなく、食料品なども値上げしたことで全体の経費は前年の25%アップ」(米国スリミ工船会社)するなど、操業コストも上昇し、スケソウ生産企業の利益を圧迫した。これらの生産コストアップも、利益重視の思考を強めている。
 Aシーズンの漁況を見ながらのスリミやフィレの価格交渉によっては、今期のスリミ生産が大幅に減少する恐れがある。

 

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