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業界交差点

この人に聞きたい:第63回
(週刊冷食タイムス:06/10/10号)

新「菱食」中野副社長に聞く
フードコーディネート機能を磨く

菱食 代表取締役副社長執行役員 中野 勘治 氏

顧客店舗の差別化に貢献する

 菱食(後藤雅治社長)は10月1日付で、リョーショクグループの低温食品とフードサービスを担当してきたアールワイフードサービス(RY)を吸収合併し、新「菱食」が誕生した。RYの社長から、菱食の代表取締役副社長執行役員に就いた中野勘治氏は「名実ともにフルライン体制で、フードコーディネート機能を磨いていく」と力強く語っている。廣田正代表取締役会長は「中野氏は垣根を壊すのに最適な人物」と両社合併の記者会見の席で言い表せば、中野氏自身も「もともと国境のない男」と自己表現する。(聞き手=水産タイムズ社・越川宏昭社長)

――新「菱食」は、どんな形で変化していくのか。

中野 これから進めるべきことは山ほどあるが、まずは新菱食が持つ「フルラインの強み」をしっかりと顧客に示し、顧客の役に立つ「フードコーディネート機能」を磨き続けることが大事だ。これはRYを立ち上げた3年前から言い続けてきた「21世紀型ビジネスモデルの創造」ということと同じ。裏返せば20世紀型卸売業の否定。量を売っていれば自然に利益も取れるというパラダイムは成り立たない時代だ。

――新菱食の特徴は。

中野 常温・冷凍・チルド食品、魚・肉・野菜、酒類、菓子も含めた全温度帯の食品を扱う卸であり、これらを組み合わせた総合提案は、菱食にしかできない仕事。顧客から見て、使い勝手の良い菱食であることを示す必要がある。大事なのは広義な意味での「フレッシュ」であること。顧客に役立てる提案力であり、メニュー開発力でもある。潜在的な顧客ニーズを掘り起こしてこそ、選ばれた卸として生き残れる。

――新しい惣菜売場づくりで実績を築いている。

中野 SMAP(スピード・マイン・アクション・プラン)という専門チームが全国で活躍している。顧客の不満部分にこそ、我々の活躍の場がある。顧客の不満や悩みを共通課題として捉え、解決策を探るのが役目。死んだ惣菜売場にタイムマーチャンダイジングを取り入れ、一日の時間帯ごとに販売する惣菜を変えている。出来立て惣菜の提案も重要だ。他店との差別化を図り新しい売場提案ができるのも、当社が外食産業、生協、小売、宅配などあらゆる業態と接点を持った仕事をしているから。

――そうした接点を持つ卸は他にもあるが。

中野 大切なのは、そこに問題意識があるか否か。我々も全て自分達だけでできるとは考えていない。外部のクリエイティブな力も借りている。卸はメーカーの仲介者ではない。生活者のライフスタイルの変化に敏感に反応し、提案する機能がなければ顧客の役には立てない。値下げなどは一切行なわず、提案力で生活者の心をつかんでいく。

リクエ事業に手応えあり

――個人経営の飲食店に食材を個配する「リクエ事業」の現状は。

中野 (当初の見込み通りに)赤字を出してはいるが、大きな成果をあげつつある。リクエはモノではなく、仕組みを売る事業。いわゆるザラ場に対して価格で売る業態はいくらでもあるが、リクエでは安心安全がきちんと提案できる。首都圏の限定地域だが会員登録は1,000軒を超えた。販売する酒販店がまとめた未登録会員はまだ3,000軒あるが、営業は飲食店のアイドルタイムにしか行なえないため時間がかかる。野菜が一番売れていることは、いかに信頼されているかを表している。リクエ事業は登山に例えれば一合目、この段階であれこれ批判されるのは不本意。登山計画は間違っていないし、高い山ほど征服する価値がある。

――管理部門を除き、営業と物流全般を管掌する立場になった。

中野 菱食の看板としてきた物流を否定する訳ではない。ただ、売上げ規模の追求や大規模センターの投資競争だけで良いのか、と疑問を呈している。競争相手は同業者だけではない。時代の変化に適応した柔軟な物流対策が必要だろう。大切なのは物流品質だ。

 

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