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●秋冬新商品、各社とも出足好調 　去石誠一 （週刊冷食タイムス：17/09/19号）

「後は商品回転率のアップ」

　有力冷凍食品メーカーの秋冬新商品が先月から今月にかけて売場に並び始めている。各社とも新たな需要の掘り起こしに懸命で、新しい切り口をアピールしながら売場の確保に躍起になっている。大半のメーカーが「事前のプレゼンで好評だった商品が売場に並んだが、最終的には回転率がモノを言う」とし、売場のフォローアップに努めている。なかには「期待していなかった商品が順調」という会社もある。新商品のこれまでの販売動向を有力各社に聞いた。

　味の素冷凍食品は「ザ★チャーハン」と合わせて「香炒飯」が「計画を上回る実績になりそう」と見ている。「ごろんと肉厚メンチカツ」は配荷が計画を上回っており、弁当商材市場の活性化に期待している。

　日本水産は「今日のおかず」シリーズの新製品「粗挽きハンバーグ　完熟トマトのソース」とリニューアル品「若鶏の竜田揚げ」が良い手ごたえを得ているという。同社は近年、シニアや単身者の食卓向け商材を強化している。

　「粗挽きハンバーグ　完熟トマトのソース」は内側に肉汁を閉じ込めた「二段包みスチーム製法」はそのままに、ソースはイタリア産完熟トマトを使い赤ワインでコクを高めている。

　チーズをのせて肉の味が明確に出るようにし、他社のチーズインタイプと差別化。「外装袋ごとレンジで温められ、食卓サイズのボリュームタイプ、肉汁のおいしさが受けている」（同社）。

　「若鶏の竜田揚げ」はやわらかなもも肉を使用した、ほんのりにんにくの香るしょうゆ味の若鶏の竜田揚げ。にんにくとしょうがをベースに味付けした特製しょうゆだれが特徴。リニューアルでは袋をより開けやすくしている。「和風のにんにく醤油味が好評。食卓メニューに利用できる本格的な仕上がりになっている」（同社）。

　日清フーズで配荷が好調なのは、新しいスタンダードブランド“超もち生パスタ”「香味野菜とまいたけの濃厚クリーミーボロネーゼ」、「４種チーズとほうれん草の濃厚カルボナーラ」、「炙りたらこが香ばしい濃厚クリームソース」の３品と、“ＴＨＥ　ＰＡＳＴＡ”ブランド「海老とほうれん草のトマトクリーム」。

　“超もち生パスタ”は「販売絶好調の“ＴＨＥ　ＰＡＳＴＡ”を凌ぐ実績をあげており、今後も期待が大きい」（同社）という。また当初の予想を上回る勢いがあるのが「青の洞窟　彩り野菜の完熟トマトソース」。衝撃のボリューム感を打ち出した“ガツのせナポリタン”は、「前倒し出荷が遅く、見極めにはもう少し時間が必要だ」という。

　日本製粉は強化した中価格帯の「パスタ！パスタ！」が好調なスタートを切っている。

　「パスタ！パスタ！」は２６０ｇでプレミアムに近い重量にしていながら購入しやすい価格設定。パスタ本来のぷりぷりした麺の食感を前面に出し、パスタの王道と位置付け、パッケージデザインも赤、青、黄色のシンプルなデザイン。

　「Ｂｉｇシリーズで成功した、トレー入りであることがすぐにわかる写真つきにした」（同社）。

　メニューはスタンダードな�@牛挽肉ミートソース�Aジューシーナポリタン�Bクリーミーカルボナーラ�Cゆず香る和風醤油�Dペペロンチーノの５品。

　日清食品冷凍は今秋の新ブランド「日清推し麺！麺屋一燈濃厚魚介ラーメン」と「日清炒め技ちゃんぽん」の２品に加え、「日清のどん兵衛汁なし牛すきうどん」が好調なスタートを切った。

　イートアンドは改良した主力の「大阪王将羽根つき餃子」と、「同ぷるもち水餃子」が好調を維持しているほか、新商品ではいずれも大阪王将ブランドの「牛バラ炒飯」、「若鶏のから揚げコク辛」、「スープたっぷり小籠包」の動きがいい。

　日本ハム冷凍食品で好調なのが、タイ日本フーズで生産する「若鶏ももからあげ　チキチキボーン味４５０ｇ」の他、「焼の匠　チーズ入りハンバーグ　赤ワイン仕立てのデミグラスソース」、「炭火やきとり」の食卓向け商品。

　「若鶏ももからあげ　チキチキボーン味４５０ｇ」は、事前のプレゼンで流通の評価が最も高かった。若鶏のもも肉を使い、二度揚げでカラッとジューシー、クセになるスパイシーな味付け。保存に便利なチャック付。今春発売の弁当向け「若鶏からあげ　チキチキボーン味」（６個１０２ｇ）が、同社売上げベスト２に躍り出るほど好調なことから、４５０ｇのボリュームパックを加えた。

　「焼の匠　チーズ入りハンバーグ　赤ワイン仕立てのデミグラスソース」は、鉄板で焼き上げた香ばしいハンバーグ。チェダーとゴルゴンゾーラの味わい深いチーズ入り。赤ワイン仕立てのデミグラスソースを、後かけで楽しむ。「炭火やきとり」は、炭火で焼いたひとくちサイズの焼き鳥。

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