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この人に聞きたい:第980回
(週刊冷食タイムス:25/04/29号)

主力品の再開発に注力

日本生活協同組合連合会 第一商品本部 
冷凍食品部 部長  碓田 晃司氏

(うすだ・こうじ)学卒後調理師、食品メーカー(日配惣菜)に転じ、30歳で日本生協連に入職。通販食品バイヤー、コープ商品事業(営業・開発・ブランディング)担当を経て昨年1月から現職。1977年3月3日、東京都出身。

定期的な新商品が点数に寄与

 日本生協連の碓田晃司第一商品本部冷凍食品部長は前期について、定期的な新商品の投入が点数ベースの売上げに寄与しているという分析を示し、今期は引き続き主力品の再開発に力を入れる方針を本紙に語った。

 ――昨年度(4〜3月)の状況は?
 碓田 コープ商品の冷凍食品全体の供給高(売上げ)は1.6%増、点数は2%減です。商品価格の値上げが最も影響していると分析しています。

 ――好調だった商品は?
 碓田 特別価格でコープ商品を提供する「くらし応援全国キャンペーン」を実施した米飯、パスタ、中華惣菜、洋風惣菜、餃子、グラタン、スナックなどの動きが良いです。今後利用が継続的に進むかどうか注視する必要がありますが、グラタンや餃子、和風スナックは手応えを感じています。
 米飯は9月以降の生鮮米の不足の影響から冷凍米飯の需要が拡大して10%増。冷凍食品カテゴリーに占める売上げ構成比は2番目に大きく、全体を押し上げました。
 点数に注目すると中華麺やフライ類の動きが良く、どちらも新商品を定期的に投入していることが理由であると考えられます。
 中華麺は年に1品程度監修品を投入しており、金額ベースで1.7%増となりました。

 ――不調だったのは?
 碓田 アイスと冷凍野菜のチャンスロスが響きました。
 冷凍野菜は国産をメインに取り扱っており、猛暑による不作が続いて需要に十分に対応できませんでした。そういった事業環境でも金額ベースで0.3%増と持ちこたえている印象を持っています。主要品目の北海道産のコーンやいも類の調達に苦戦しました。

 ――開発を進めている商品は?
 碓田 引き続き主力商品の再開発に力を入れます。今秋からかき揚げや餃子、グラタンなどを順次投入していきます。ロングセラー商品のリニューアルは会員生協のプロモーションにも繋がり、必ず効果が出ます。
 値ごろ感を外しており、苦戦している主力カテゴリーはスペックを担保しつつ買いやすい価格の商品を生み出すことが急務です。
 乳幼児向けの「きらきらステップ」は会員生協が組合員や新規加入者にアピールできるので毎年最低1品は投入します。これらは「推しコープキャンペーン」でも魅力を伝えていく予定です。
 生産キャパの問題から輸入にも目を向け、今後は東南アジアを中心に鶏肉製品や冷凍野菜の開発を検討します。

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