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この人に聞きたい:第986回
(週刊冷食タイムス:25/06/17号)
価値に見合った適正価格を定着
藤江 太郎会長
(ふじえ・たろう)氏は1985年味の素入社。99年味の素労働組合委員長、2011年フィリピン味の素社長、13年味の素執行役員、15年ブラジル味の素社長、17年味の素常務執行役員、20年Chief Transformation Officer、21年4月食品事業本部長、6月執行役専務、22年4月代表執行役社長最高経営責任者、6月取締役(現任)、今年2月から現職。1961年10月25日生まれ、63歳。京都大農学部卒。大阪出身。
冷食協 藤江新体制がスタート
(一社)日本冷凍食品協会の10代目会長に味の素の藤江太郎取締役執行役会長が就任し、新体制がスタートした。藤江会長は冷凍食品業界が一丸となり価値に見合った適正な価格を定着させて景気の好循環を回すことや、業界の非競争領域における協会の取り組みを進化させるとともにスピード感のある情報発信に努める考えを示している。東京丸の内のパレスホテル東京で5月21日開いた今年度通常総会・懇親会で新体制を披露した。
藤江会長は通常総会後の記者会見に応じ、次のように意気込みを語った。
◇ ◇
日本の食品業界の中でも冷凍食品は長年にわたって伸び続けてきたし、これからも可能性がかなり高い。そういう意味では極めて大きな存在と認識している。重責で身の引き締まる思い。 国内の家庭用冷凍食品は個食化が進んでいる。高齢化の進展、単身世帯の増加、女性の社会進出といった社会構造やライフスタイルの変化が増しており、時短や簡便性のニーズが非常に高まっている。 また外食や中食では調理現場の人手不足への対応が業務用冷凍食品の需要増に繋がっている。 一方で生産面では海外産原料のみならず国内農産物の価格上昇による原料調達コストをはじめ、エネルギーコスト、トラックドライバーの不足等による物流コスト、賃金向上に伴う人件費のアップなどあらゆるコストが上がっていると認識している。 そういった中で冷凍食品の価値は非常に高い。それに対して適正な価格で提供されなければならないと考えている。冷凍食品の価値はものすごく高いが、価格が見合っていない。当社の例で言うと「ギョーザ」が世界的に売れているが、欧米では3倍くらいの値段がついている。それでも伸び続けている。 価格戦略は企業の考えがあり、松竹梅の価格戦略は非常に重要。しかし業界全体を見ると価格が価値に釣り合っていない。しっかりとていねいに関係者の皆様の理解を求めていくことが重要になる。 適切な賃上げがあって、適度な値上げがあって景気が好循環していくことで適正なインフレが継続していくことは失われた30年を解決するために必要。好循環を果たしていくために協会として一社ではできない全体の課題に取り組んでいく。 企業のコストダウンの努力を前提として、冷凍食品の価値にあった価格へ値上げを進める。購買意欲向上のための最低賃金の向上などとセットで景気の好循環につながるように業界としてもしっかりと取り組んでいきたい。
非競争領域の取り組みを広げる
「何が起こるかわからない」ということだけがわかっている。 そこで当協会に携わる人々のため、最先端の情報をキャッチしてリーダーの皆さんが対応のスピードを上げることが必要。この点を会長として支えていきたい。 競争領域と非競争領域があり、製品は競争領域であることから健全に切磋琢磨することが大切。非競争領域で当協会は素晴らしい取り組みをしている。それをより広げて伝える必要がある。 これにより当協会に携わる方、業界に携わる方がより1人ひとり幸せになるような役割を果たしていきたい。 重責を果たしながら冷凍食品業界、日本の発展のために身を尽くしていく。
フード連合や海外駐在経験活用
日本食品関連産業労働組合総連合会(フード連合)に10年間専従したことがあり、食品に関わる皆さんと一緒に業界をより良くしていくことに尽力した経験がある。冷凍食品協会でも類似した部分が非常にあり、このキャリアが活きてくると思う。 中国、フィリピン、ブラジルといった海外での経験も活用できると思う。 冷凍食品では手抜き・手間抜き論争があった。私は手抜きをしているとまったく思っていない。製造過程においても一生懸命素材を吟味してより高品質なものをしっかりと作っており、それにより手間抜きをしている。 様々な方が社会進出を進めており、簡便化やタイパを高めていきたいという需要の中で冷凍食品の果たす役割は大きいと感じている.
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\ 13,200(税込み) |
\ 4,400(税込み)
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\ 2,750(税込み)
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\ 2,640(税込み)
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