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●名実共に「千客万来」 　金村詩恩 （週刊水産タイムス：24/02/05号）

豊洲の新商業施設　　食と温泉のテーマパーク

　豊洲市場の隣に１日オープンした商業施設「豊洲　千客万来」のオープニングセレモニーが同施設２階の「時の鐘広場」で同日開催され、万葉倶楽部の高橋理社長、小池百合子東京都知事、大久保朋果江東区長、同施設のアンバサダーで歌舞伎俳優の中村獅童氏が出席した。

江戸情緒漂う豊洲目抜き大通り

オープニング記念テープカット

豊洲市場にさらなる活気を

　「豊洲　千客万来」のコンセプトは「うまさの聖地」。新鮮なローカルフードだけではなく、日本全国から集まる“本格・本物の食”を提供する。また、東京湾を展望できる露天風呂や足湯で非日常の癒しも体験できる。
　温浴棟「東京豊洲万葉倶楽部」と食楽棟「豊洲場外江戸前市場」で構成している。２４時間利用可能な温浴施設が入る温浴棟は、箱根・湯河原の源泉を使用した露天風呂や展望足湯、サウナ、マッサージ、岩盤浴などリフレッシュできる空間となっている。
　四季折々のメニューを提供する食事処「憩い処」「万葉庵」や宿泊ができる客室も用意している。
　食楽棟は江戸の街並みを再現した商業施設で、約70店舗が豊洲市場に隣接する強みを生かした新鮮な食材を販売・提供する。
　３フロアに分かれ、１階「豊洲江戸前通り」はラーメン店やカフェ、コンビニエンスストアといった市場で働く人々や近隣住民の気軽な利用を意識した飲食店が中心。
　２階「目利き横丁」は豊洲の仲卸が仕入れ、目利きした新鮮な旬の食材や珍味を楽しめる店舗が並んでいる。
　注目はSANKO　MARKETING　FOODSが運営する「炙り屋　せん（「魚」３つ）」。富士の天然水と完全無投薬で育てた同社のサーモン「JAPAN　SALMON　桜」の升盛りを提供する。さらに本マグロやイイダコ、イカ、エビなどの天ぷらをダシや店内で削った厚さ0.01mmのカツオ節で味わえる。
　鮮魚のみならず、肉類や青果物を取り扱う店から包丁専門店までバラエティーに富んでおり、来場者を飽きさせない。
　「東京都ＰＲコーナーいちばの広場」では全国の産地と連携した産地プロモーション活動や産地の商材などの紹介・販売イベントを定期的に行う。
　同階の「豊洲目抜き大通り」は活気あふれる江戸時代の市場を再現。江戸情緒あふれる街並みを歩きながらウナギや江戸前寿司、深川めし、玉子焼きといった昔から愛されてきた食を味わえる。
　３階「よりどり町屋」は新鮮な海鮮を使用した丼や寿司店を集約したフロアで、手軽に様々なジャンルの寿司が楽しめる。広い空間でゆったりとしているため、団体での利用に対応できる。
　マグロの解体ショーといったイベントも開催する。
　万葉倶楽部の高橋眞巳副社長によれば「豊洲市場は日本の食文化の流れを汲んでおり、全国から新鮮な食材が集まってくる大変価値のある場所。豊洲の仲卸が運営している飲食店だけではなく、以前から豊洲にあった地元商店、市場があった築地を拠点とした店が軒を並べるといった、特色ある施設になった」と胸を張った。

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