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今週の一本

●天草でアマモ場再生めざす  井出万寿男 (週刊水産タイムス:22/06/27号)

ニチレイフレッシュ/福岡魚市場/天草漁協 SDGsに貢献

アマモの苗を付けたロープを持つ
(左から)吉原常務、江口組合長、
川端社長
 ニチレイフレッシュ(東京都中央区、田邉弥社長)、福岡魚市場(福岡市)、天草漁業協同組合(熊本県天草市)によるアマモ場再生活動「生命(いのち)の海プロジェクト」が22日スタートした。

豊穣の海へ、船から苗を植え付け

 アマモは浅い海で育ち、花を咲かせて種を作る海の植物。稚魚の餌が豊富なアマモ場は「海のゆりかご」といわれ、生き物の産卵場や生息場になっているほか、水底質の改善や地下に根を張って海底を安定させる。光合成により海水中の二酸化炭素を吸収し、酸素を供給する重要な働きを持つが、近年は減少傾向にある。
 この日、ニチレイフレッシュの吉原隆之常務水産事業部長、福岡魚市場の川端淳社長、天草漁協の江口幸男組合長はテープカットでプロジェクト開始を告げた後、船を出し、アマモの苗を植え付けたロープを天草の海へ投入した。同プロジェクトはSDGs(持続可能な開発目標)に対応した取り組みの一環。天草で漁獲される芝エビの販売収益の一部を資金に充てる。
 吉原常務は「環境保全活動に取り組むとともに地域とのつながりを大切にし、社会貢献する企業として活動を続けたい」と挨拶。川端社長は農水省・環境省・国土交通省の縦割りでなく、国を挙げての取り組みが望ましい」、江口組合長も「天草から全国へと活動が広がってほしい」と期待を寄せた。

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