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この人に聞きたい:第599回
(週刊冷食タイムス:17/08/01号)

生産工場は“自働化”進める

(株)ニチレイフーズ 執行役員生産統括部長  中野 泰寿氏

(なかの・やすとし)1989年入社。本社勤務を含め船橋工場、関西工場などで生産技術畑を歩む。今年4月から現職、海外生産管理部長を兼務する。65年7月16日生まれ、52歳。東京農工大電気工学科卒。愛知県常滑市出身。

付加価値生まない工程外部に

 今年4月1日付で就任した。生産現場はどこも人手不足。「単純作業や負荷のかかる作業を中心に“自働化”する方向で動いている」。さらに、付加価値を生まない工程は内製化にこだわらず、外部に出すことで対応している。

 ――入社後の経歴を聞きたい。
 中野 入社後すぐ船橋工場に配属され、3年後、本社で工場の新設やラインの増設を担当。その後、関西工場の技術課で鍛えられ、数字の捉え方、計画の立て方、実行することの大事さ、お金の使い方などを学びました。

 ――印象に残った仕事は?
 中野 生産・品質管理の担当としてある会社に出向したことでしょうか。当時は私も若かったせいか人の意見を聞かず、ひたすら自分の意見を押し付けるばかりでした。その後本社に戻り、プロジェクトチームの一員として、生産委託先会社の冷食事業譲渡に関わり、執行役員として立ち上げに携わりました。その時の私は相手の立場、気持ちを尊重するようになり、スタイルも変わっていたと思います。

 ――タイのGFPTニチレイ(GFN)にも赴任している。
 中野 これも印象深い仕事の1つです。GFNは2010年に事業をスタートしたものの苦戦が続き、14年にやっとGFNとニチレイフーズの双方が黒字化できました。現地パートナーとは原料鶏の価格交渉で相当やり合い、ニチレイフーズとも結構意見をぶつけ合いました。16年に帰国した時は、国内事業で生販の一体化が以前より相当進んでいることに驚きました。これは継続したいと思います。

 ――国内生産工場の最適配置にも携わっている。
 中野 船橋工場を米飯専用とし、フル稼働させていることで収益率が大きく向上したのは、1つの成功パターンと言えるかもしれません。

 ――生産現場はどこも人手不足だ。
 中野 5月に船橋工場にパレタイズロボットを入れました。単純作業や負荷のかかる作業を中心に“自働化”する方向で動いています。

 関西工場(大阪府高槻市)は比較的街中にあり、従来は不利な立地と見られていましたが、人口が多い分、働きやすい環境を用意すれば、逆に有利になります。

 コストダウンを目的とした内製化も、付加価値を生まない工程は外部に出した方がいい。外してはいけないこだわりと、そうでない部分を線引きすると、自社でやる必要のない仕事が結構あります。

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