この人に聞きたい:第674回
(週刊冷食タイムス:19/02/12号)
商品の「つくる」と「売る」をつなぐ
ケイエス冷凍食品(株) マーケティング部長 川村 綾子氏
(かわむら・あやこ)平成5年入社。泉佐野工場で開発担当。20年資材部課長。23年東京勤務で商品企画部課長、29年同部長。今年現職。滋賀長浜出身、県立長浜北高から県立広島女子大(現県立広島大)食物栄養学科卒。
異なる感性を活かしたい
部長を務めていた商品企画部と営業企画部が統合し1月誕生したマーケティング部。新組織・新体制の要として商品企画と販売企画を束ね、スピード感をもって対応を図る。
――新設マーケティング部のミッションは?
川村 商品を「つくる」仕事と「売る」機能をつなぐ役割であり、“新しいモノづくり”を推進するのが当部のミッションだと受け止めています。商品企画の機能として今後の商品の方向性や取り組むべき商品カテゴリーの研究開発を進め、営業企画面では前線の営業社員が売りやすい販売支援ツールなどを整備する役割です。
――営業支援、変わってきた。
川村 市場背景や消費者し好分析などのデータに基づく商品説明資料の作成手法、提供の仕方など、他社が当たり前にやっていたことを当社もできるようになったと思っています。グループ会社から当社に加わった優秀な皆さんの指導助言があって、変わってきました。
――開発に携わって「これはうまくいった」という事例は?
川村 商品では「ごまチキン」かな、女性をターゲットに開発しました。1つ作り上げたことで自信にもなりました。最近では昨年秋実施したちくわ2品(チーズちくわ、明太マヨちくわ)のリニューアル。2品のパッケージデザインを統一するとともに、タテ型に切り替えたことで、取引先から「大変わかりやすくなった」と評価され、扱い店も広がりました。
――マーケティング部、これからどう運営する?
川村 いつも部内に言っているのは「創る」、「作る」と「売る」を連携させること。テーマを決めてプロジェクトでニーズを掘り下げ、開発して売りにつなげる。これを当たり前のようにやること。
――簡単そうだが……。
川村 難しいですよ。そのためにどうしようか、どうさせればいいか。やりたいことが一杯あって頭の中から煙りが出てきそう。
――KSは女性起用が上手で、部長職も4名いる。意識は?
川村 入社した時から開発部は全員女性。女だからのハンディは感じたことがない。むしろ性別よりも違った感性を持った人が多いほどいいと思っています。
――大手問屋がミートボールでKSを共同開発者に選んだ。
川村 ミートボールならKSと評価されたという点で大変うれしいことです。今後もミートボールではシェアbPの実績をさらに高める一方で、その座に安住することなく“ミンチ加工品”に切り口を広げてやってみます。知恵を出し、一生懸命に考えてみます。