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この人に聞きたい:第951回
(週刊冷食タイムス:24/10/01号)

「ギョーザ」は世界中で売れる

味の素冷凍食品(株) 取締役常務執行役員生産本部長  
城 一彰氏

(たかぎ・かずあき)1990年味の素入社。93年味の素冷凍食品出向、2022年味の素執行理事食品事業本部冷凍食品事業部長、今年4月1日付で現職。1967年2月8日生まれ、57歳。横浜国立大工学部卒。神奈川出身。

アセアン、南米に輸出開始

 「ギョーザ」は北米、欧州に続き、アセアン、南米に販路を広げた。「ギョーザは世界中で売れる」と自信を示している。

 ――生産本部長としてどのような仕事を。
  味の素グループの「中期ASV経営 2030ロードマップ」に向けて、冷凍食品事業は事業構造改革を推し進める。これはおおむね計画通り。この先も時代に合わせて推進します。成長戦略は既存カテゴリーの付加価値化と、新しい事業への挑戦。国内の成功モデルである「ギョーザ」をグローバル展開していますが、次の柱を作る必要があります。
 国内工場では働く人の間口を広げる必要があるでしょう。外国人の登用に加え、週3日勤務や、1日3時間労働など多様な働き方を各工場で導入しています。当然、自動化・省人化も進めています。

 ――海外のグループ工場と日本の工場との違いは?
  ほぼ同じ品質・グレードの製品を作ることに関しては海外の工場でも可能です。安定生産と、より少ない人員による生産、検査技術に関しては日本の方が進んでいると思います。昨年、生産本部内に海外工場管理部を設け、日本のノウハウを海外に展開する体制を整えました。

 ――「ギョーザ」の海外での進捗は?
  アセアン、南米向けをスタートしています。アセアンはシンガポール、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシア、インドネシア。マレーシアとインドネシアはハラル認証が必要なので、現地のパートナーに委託生産しています。南米のブラジルはパブのような店で揚げ餃子にして提供しているケースが多いようです。
 これらの地域の中間層の所得が上がれば、日本食の活躍の場が広がります。既存の北米、欧州も伸び続けています。

 ――秋の新製品の一押しは?
  家庭用は「おべんとPON」。トレーを使わない「エコ」である点と、保管のしやすさ、そのまま弁当箱に入れられる利便性の高さが斬新です。出足の動きは想定通り。この先、生活者にどれだけ評価されるのか楽しみでもあります。
 業務用は新製品を26品発売した中で、一押しはフランスの伝統的な菓子「プチカヌレ」。日本でカヌレを生産している工場は少ない。本格的な仕上がりで、日本人のし好もきっちり捉えています。フランスに5年駐在していたので品質の高さが私にはわかります。ホテルビュッフェやアフタヌーンティーで活用できるでしょう。

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