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今週の一本

●全蒲連 スリミ高騰で対策要望  辻 雅司(週刊水産タイムス:08/03/24号)

政府に強力な支援措置求める

 とどまるところを知らない原料スリミの高騰で全国各地の練り製品メーカーが悲鳴をあげる中、全蒲連の小谷公穂会長は19日、水産庁に山田修路長官を訪ね「蒲鉾原料魚の安定供給体制の確立を求める要望書」を提出した。
 米国のスケソウダラ・スリ身の価格高騰による、練り製品メーカーの厳しい経営状況を訴え、政府として原料魚の安定的供給体制の確立に取り組むよう求めた。
 米国のスケソウダラ・スリ身の価格高騰による、練り製品メーカーの厳しい経営状況を訴え、政府として原料魚の安定的供給体制の確立に取り組むよう求めた。
 国内資源の減少を海外に依存せざるを得ない蒲鉾業界だが、昨今の燃油の高騰、副資材の値上げに加え、主力原料となっている米国スケソウダラ・スリ身がTACの30%削減に伴い、昨年12月にFA級で470円/kgであったものが、いまや600円に高騰している。しかも依然として数量不足となっており、「買うに買えない」という状態が続いている。
 このため要望書では、練り製品メーカーの苦境打開に向けて、(1)蒲鉾原料魚の安定供給体制の確立(2)スリ身価格が安定するよう大手輸入業者を指導(3)原料の高騰に伴い、製品価格を上げざるを得なくなっている実態を量販店、消費者に理解されるよう水産庁においても努力を――などと求めている。

町村官房長官に検討委員会設置を要望
今資源部会長

 一方、全蒲連の今裕資源部会長(マルハ橋本商会社長)は19日、鈴木博晶総務委員長(鈴廣かまぼこ社長)とともに首相官邸を訪れ、町村官房長官に「スリ身原料対策検討委員会」を政府・自民党内に立ち上げるよう求めた。
 併せて、スリ身における関税の引き下げなども要望した。

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