●「絶えない改革が必要」築地魚市場が60周年記念式典
築地魚市場は創立60周年を祝い、記念式典を東京・築地市場内の東京都講堂で5日に開催した。参加した社員やOB、荷主などを前に、鈴木敬一社長は60年の歴史を振り返るとともに、第2世代に向けて熱いメッセージを伝えた。また、今期からスタートする第2次中期経営指針の概要を発表し、目指すべき方向性を示した。
鈴木社長は「60年間の第1世代を終え、次なる新たな世代に向け脱皮すべき時。第1世代後半も厳しい時代だったが、これから迎える第2世代はそれ以上に苦難の多いイバラの道が待っている。大きな転換期・変動の時代を迎えるにあたり、第1次中期3カ年経営指針で確立した基礎固めを一段と強固にすると同時に、企業体質の一層の改善、業容の拡大・発展に向けて前進しなければならない。そのためには絶えることのない改革が必要不可欠。英知と努力と団結心を持てば、いかなる困難も克服できる。You can do it!(君ならできる)We can do it!(私たちはできる)」とメッセージを伝えた。
また、鈴木社長は今期からスタートする第2次中期経営指針の概要に触れて、(1)透明性のある企業体質をめざす(2)運命共同体であるとの意識を持つ(3)基本に忠実に(4)目標を持って業務にまい進する(5)合理的精神の涵養(6)絶えることない改革、など社員の心構えを示すともに、業容拡大の必要性を説き、「コア業務である卸売市場での卸売業務は、現今及び今後の流通動向・趨勢を見て、量的に大きく拡大することは困難である。市場外流通、加工事業、海外との取引拡大化など、業容を拡大させることにも注力しなければならない」と語った。
第2次3カ年中期経営指針による業績目標(単体)は、初年度の売上高835億円、営業利益1億円、経常利益3.5億円、平成21年度の売上高850億円、営業利益1.5億円、経常利益4億円。平成22年度の売上高870億円、営業利益2億円、経常利益4.5億円としている。「収益確保の体質は改善されつつあるので、高めの数値設定」(鈴木社長)。 |
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