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●大手水産各社の第1四半期業績
井出万寿男
(週刊水産タイムス:08/08/18号)
水産堅調、食品は苦戦
大手水産会社の今3月期第1四半期(4〜6月)が出揃った。水産事業は魚価が概ね堅調でまずまずの業績となったが、食品や物流事業は原料、副資材の高騰や、中国の天洋食品による冷凍ギョーザ事件が尾を引き、苦戦を強いられている。
マルハニチロホールディングスは、水産セグメントの北米事業が、スケソウダラ製品の価格調整が進んで順調に推移。漁業・養殖事業、水産商事事業、戦略販売事業も堅調だったが、荷受事業は刺身用マグロ類の取り扱いが減少した。 食品セグメントは、主・副原材料のコストアップや天洋食品問題の影響による冷凍食品の売上げ低迷が長引いて厳しい事業環境になった。保管物流は中国産加工品の搬入が減少し、売上高、営業利益が伸び悩んだ。 一方、子会社の神港魚類が販売に関与した冷凍ウナギ蒲焼の産地偽装事件と、その後の使用禁止抗菌剤の検出によって将来発生する可能性のある損失について、商品の在庫と回収に関する経費(6億7000万円)を含めた在庫関連の損失を特別損失として計上。 日本水産は、北米業務用水産調理冷食会社、チリの鮭養殖会社の業績不振が重なり、連結範囲の変更も減収要因。「のれん」償却は北米ゴートンズ、キング&プリンス、欧州シテマリンなど。 水産ではホウスイが持分法適用となり、分社分割した水産流通がホウスイ子会社となったことに加え、スリ身や鮭鱒の売価が上昇したが、チリの業績不振が響いた。 食品は「エコクリップ」の魚肉ソーセージや業務用冷食が増収。物流、ファインは減収減益だった。 第2四半期も減収で大幅減益の見込みだが、通期では売上高を前年並みに戻し、営業利益135億円、経常利益120億円を予想。最終的に50億円の純利益を見込んでいる。 極洋は売上高がやや減少したものの、利益面が大幅に回復した。 昨年、サケとエビで手痛い思いをした水産商事セグメントは、堅調な相場の下で「適時適量買付け」を徹底。売上げは前年並みながら利益面は大幅改善した。 加工食品セグメントは、調理冷凍食品・水産冷凍食品が中国製品の買い控えとともに、加工原料の高騰、包装資材などのコストアップによる利益率の低下で減収減益。常温食品は減収ながらも魚介缶の拡販で利益は前年並みを確保。 物流サービスは冷蔵倉庫事業が運賃市況の堅調な推移で増収となったが、燃油価格高騰のあおりで利益は減少。海外まき網事業は堅調なカツオ魚価で売上高は増加したが、燃油高騰とドック費用の増大で利益は前年実績に届かなかった。 ニチレイは全ての事業で増収を果たした。中でも海外低温物流事業、畜産事業が好調。加工食品事業も業務用調理冷凍食品がけん引して回復した。 利益面では、利益率が大幅に改善した水産が増益に寄与。畜産、加工食品、低温物流も増益となった。経常利益も増益となったが、純利益はリース会計基準の適用に伴う影響額の17億円を特別損失に計上したため減益となった。 これまで苦戦が続いていた水産事業は、重点商品の取り扱いに集中したことや、低迷していたエビ市況の回復、さらに固定費の減少で収益が大幅に改善。売上高は192億円で微増にとどまったが、営業利益は前年の1億7800万円損失から4億7800万円の利益へと好転した。
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\ 13,200(税込み) |
\ 4,400(税込み)
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\ 2,750(税込み)
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\ 2,640(税込み)
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