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今週の一本

●食品表示検定協会が発足  高橋尚徳 (週刊冷食タイムス:09/04/28号)

消費者にも知識を普及
現場担当者向けに中級試験11月実施

設立主旨を説明する池戸重信代表(右)と、大見英明副代表
 学識経験者や食品メーカーの代表者らが運営委員となり「食品表示検定協会」(池戸重信代表=宮城大学食産業学部教授)をこのほど設立し、24日都内で記者会見を開き、内容を明らかにした。事業者、消費者双方に食品表示に関する知識の普及を図る。啓蒙活動を効率的に進めるため、製造、小売等、事業者の現場担当者を対象に食品表示に関する知識を問う検定試験を11月実施する。

 試験は現場担当者を対象にした中級と、中級の合格者で品質管理・販売部門責任者を対象とした上級を設定し、上級は2011年以降の実施を予定している。
 さらに表示を正しく理解し、賢く商品を選択したいと願う一般消費者向けに、初級試験を実施する。事業者、消費者双方の視点に立った事業活動をめざすのが大きな狙い。
 池戸代表は会見の席上、次の様に挨拶した。
 「品質表示は供給サイドにとって情報提供の重要なツール。だが、表示に関する法律は食品衛生法、JAS法、景表法など6つもある。違反が出るたびに改正され、複雑化している。供給サイドの苦労が多い一方、消費者は表示を正しく理解し、活用しているかどうかという問題がある。民間主体で供給サイドと消費者が表示について理解を深めることができないかと考え、その一環で検定試験を設けた。たまたま食品表示の理解を入り口としているが、食育など表示以外の知識を啓蒙する活動を展開したい」。

 中級試験は11月24日に東京、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡の6カ所で実施する。受験料は税込み8000円。
 食品カテゴリー別に表示例などを紹介した中級試験の認定テキスト(ダイヤモンド社刊、税別2381円)も発刊した。法改正に対応するため、2年に1回は改訂したい考え。
 初級試験は来年2月14日実施する。受験料は税込み3800円。
 初期の運転資金は日本トレーサビリティ協会が拠出した。
 協会の運営委員は次の通り。
 ▽代表=池戸重信(宮城大食産業学部教授)
 ▽副代表=大見英明(日本トレーサビリティ協会代表、コープさっぽろ理事長)
 ▽委員=田口昌男(ハウス食品常務執行役員ソマテックセンター所長)、クリス・ジョンソン(ネスレ日本社長)、川成眞美(雪印乳業専務)、坂巻博司(大塚製薬常務執行役員)、日佐和夫(東京海洋大大学院教授) 
 問い合わせは同協会(電話03-5226-6737、Webサイトhttp://www.shokuhyoji.jp)。

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