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今週の一本

●極洋 養殖本マグロ初出荷  井出万寿男 (週刊水産タイムス:09/09/14号)

高知・宿毛湾から全国へ
14日披露パーティ、15日に見学会

養殖に適した自然環境の宿毛湾
 極洋(福井清計社長)が高知県の宿毛湾で取り組んでいる本マグロ養殖事業がこの秋、待望の初出荷を迎えた。14日午後1時から愛媛県松山市の松山全日空ホテルで出荷披露パーティーが開かれ、荷受、量販店、外食・回転寿司チェーンの取引先が全国各地から参集する。翌15日には現地イケスの見学会も予定されている。
 2年前にキョクヨーマリンファーム(森田泰陽社長)を現地に立ち上げ、初年度に活け込みしたヨコワが40kgを超える出荷サイズに成長した。今年度は110t(約4億円)の出荷を予定だが、「5年後には1000t体制に持っていきたい」としている。
 初年度に8000尾のヨコワを活け込み、08年度は1万尾、今年は1万〜1万5000尾を予定している。現在、イケスは直径60mサイズが4基、さらに3基を追加。近いうちに10基まで増やす計画があり、「宿毛湾以外の海域でもイケス設置を予定している」(須藤時廣常務)。
 ゼロからのスタートとなった本まぐろ養殖事業だが、福井社長は「水産会社としては当然やるべきことで、社長就任以来、ずっと考えてきた。無事に初出荷を迎えてホッとしている。現場の担当者も良くやってくれたし、地元関係者のこれまでに至る協力にも感謝したい」。

福井清計社長
須藤時廣常務
商品名 本まぐろの極
 商品名はずばり「本まぐろの極(きわみ)」。自然に近い環境で育てているのが最大の特徴、アジ・サバ・イワシ・イカなどの生エサを主体にしていることから、いわゆる養殖臭さがない。
 他の養殖本マグロとの差別化については「とにかく極洋が育て上げたマグロ。テスト出荷における食味試験の結果も良好で、極洋なりに勉強した養殖技術を生かす自信作になった」(福井社長)としている。
 「鰹・鮪」を水産商事や加工食品と並ぶ独立した事業セグメントと位置づけてきた極洋は、マグロ販売におけるプロ。
 本マグロ養殖事業の本格的なスタートにより一貫体制が確立され、「カツオ・マグロの極洋」がさらに鮮明になりそうだ。

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