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●中間決算 減収減益相次ぐ
井出万寿男
(週刊水産タイムス:09/11/02号)
水産は年末商戦に不安も
水産会社や荷受各社の今3月期第2四半期決算が明らかになるにつれ、年末商戦を前に厳しい事業環境がますます鮮明になってきた。水産事業は高級品が売れず、単価安も追い討ちとなって売上げ、利益とも軒並み減少している。水産事業は前年市況が堅調だっただけに、逆に反動が大きくなっている。
前年がよかっただけに 極洋は連結売上高が前年同期比4.3%減の704億円、営業利益が53.8%減の12億900万円、経常利益が37.5%減の15億5000万円、純利益が53.4%減の6億8600万円となった。 水産商事は北洋魚の取扱い減少や消費者の低価格志向、国内外の市況低迷が影響。カニなどの高単価商材の販売が低迷したことなどで売上げ、利益とも前年を下回った。前年は堅調な市況に支えられた水産商事がけん引し、連結の営業利益が26億円と順調な展開だっただけに、その反動が大きかった。 加工食品事業は増収も減益。調理冷凍食品の畜肉製品が原料事情から扱いを減少させたが、缶詰などの常温食品は新型インフルエンザ対策や消費者の内食回帰による需要から魚介缶詰を中心に拡販。珍味メーカーであるジョッキの子会社化もあり、順調に推移した。 物流サービスは、冷蔵運搬船事業が急速な円高や国際的な市況低迷の影響を受け減収減益となった。 鰹・鮪事業は海外まき網船の漁獲量が減少した上、カツオ魚価が下落し減収減益。 通期予想は売上高1500億円、営業利益27億円、経常利益30億円、当期純利益15億円。
為替で海外事業が痛手 ニチレイは売上高が前年同期比8.4%減の2223億円、営業利益が17.2%減の75億1200万円、経常利益が21.2%減の68億3600万円、四半期純利益は18.0%増の46億8400万円となった。 低温物流事業は国内が新設物流センターの稼働などで増収となったが、海外が景気低迷とユーロ安(円高)で大幅な減収。加工食品事業が低価格志向の影響を受け、水産・畜産事業も取扱いが大きく落ち込んだ。 利益面でも前年は市況が堅調だった水産事業や畜産事業が減益。加工食品事業も大幅な減益となった。 水産事業は「こだわり素材」などに注力したことや、人件費などの固定費が引き続き抑えられたため、減益ではあるものの採算性は安定。「厳しい環境の中、敢えて減収を選んで利益を確保した」(村井利彰社長)。 一方、東京・築地市場では手堅い決算を続けてきた丸千千代田水産も減収減益を余儀なくされた。売上高が前年同期比3.7%減の217億円、営業利益は26.7%減の1億5000万円、経常利益が24.0%減の1億9700万円、純利益が14.4%減の1億4300万円。 平均単価は463円で前年同期の440円に比べ5.2%アップしたが、数量が8.6%減の4万6870tにとどまった。昨年度の上期が好調だったことから、この中間期は「善戦健闘」といえなくもないが、「単価が上向いたのは前年が低すぎただけ。全体としてこの中間期は過去5年間の平均値を下回っており、結果を厳しく受け止めている」(同社)。
中央魚類は営業赤字 中央魚類は売上高が減少、売上総利益も減益となり、特に利益面で当初の予想を大幅に下回る結果となった。 連結売上高は849億円で11.2%減、営業損失3億3600万円(前年は1億6700万円の利益)、経常損失1億8000万円(同3億3300万円の利益)、純損失9600万円(同8700万円の利益)を計上した。 子会社のホウスイは売上高が8.6%増加したものの、営業利益は1億1600万円(前年同期比27.6%減)、経常利益1億6700万円(同25.4%減)、純利益9200万円(同30.4%減)にとどまった。 こうした厳しい傾向の中で、異彩を放ったのが東洋水産。売上高こそ減少したものの、今や主力となった即席麺事業の中で特に「袋麺」が好調に推移したことで営業利益が大幅に増加。魚介類部門はカニ、ロブスターの販売が不振。サバやシシャモの販売価格も下落し、減収減益となった。 加工食品や冷蔵庫部門などを含めた全体の売上高は3.9%減の1540億円、営業利益は22・2%増の159億円、経常利益は17.8%増の164億円、純利益は22.3%増の96億6000万円だった。
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\ 13,200(税込み) |
\ 4,400(税込み)
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\ 2,750(税込み)
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\ 2,640(税込み)
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