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●水産の苦戦続く
井出万寿男
(週刊水産タイムス:10/02/08号)
減収のまま最終コーナーへ突入 大手水産4社の第3四半期業績
1年のうち”最大のヤマ場”とされる年末商戦を終え、第3四半期の業績動向が出揃った。各社とも食品事業は原材料価格の低下で収益が好転しているが、水産事業は数量減・単価ダウンのダブルパンチで、厳しい環境のまま最終コーナーへ突入した。
マルハニチロホールディングス マルハニチロホールディングスは前年同期に比べ、売上高が約1割減少、営業利益が36%減となっている。 水産セグメントは売上高4055億円(前年比12%減)、営業利益は15億6400万円(同86%減)。 漁業・養殖事業がまき網事業の漁獲不振と魚価下落、養殖事業の単価安で厳しい展開。北米事業は主要魚種のスケソウ原料の小型化による下級品スリミの増加、フィレ減産、さらに欧米市場の低迷で減収減益となった。 水産商事事業も消費マインドの冷え込みで販売価格が下落、高単価商材の販売が鈍化し、低単価商材の重点販売に伴い減収減益となった。荷受事業は取扱い数量の減少と魚価の下落に伴い減収減益。戦略販売事業は経費削減や原材料価格の低下で収益性が向上し減収も増益。 食品セグメントは売上高2122億円(前年比6.3%減)、営業利益108億円(前年同期比42%増)。消費マインドの冷え込みで売上げは低迷したが、原材料価格の低下やコスト削減などで利益面は改善した。 保管物流事業は貨物の荷動きが鈍い状況が続きましたが、畜産品や冷凍食品に注力した営業活動を行い集荷に努め、前年並みの入庫量を確保した。
日本水産 日本水産は営業利益が増加した。水産事業は共和水産が連結子会社となったが、スリミ、カニ、鮭鱒、助子などの主要魚種が消費低迷で販売数量が減少。販売価格の下落もあり、たな卸資産の評価損も発生した。 海外も北米、南米、ヨーロッパ、アジアで漁獲・生産数量や販売数量の減少に加え、販売価格がダウン。売上高は1359億円(前年同期比306億円減)となり、営業損失は6億7000万円(同49億円減)となった。 食品事業は冷凍食品や常温食品、魚肉ソーセージが売上げを伸ばしたが、チルド食品は減少。海外は北米のキング&プリンスの低迷が続いたが、中国の山東山孚日水有限公司の生産収支が好転し、売上高は1922億円(前年比51億円減)となり、営業利益は39億円(同52億円増)。 物流事業は売上高89億円(前年比3億円増)、営業利益15億円(同3900万円減)。ファイン事業は売上高174億円(前年比3億8400円増)、営業利益36億万円(同1億円増)。
極 洋 極洋は営業利益が3割減少した。4セグメントのうち加工食品が増収となった以外はいずれも減収、水産商事、加工食品、物流サービス、鰹・鮪とも減益。 水産商事は、年末商戦の価格低下で消費が喚起されたエビ、カニなどを中心に販売が伸び、扱い数量は前年を上回ったが、全体的な市況下落で売上げ、利益とも前年実績を割り込んだ。 加工食品は、水産冷凍食品が国内向けに寿司種商材や加熱用商品を、欧米向けにはタイのKUE社で生産した寿司関連商材の拡販が順調。販売ルート拡大に努め、収益を確保した。 鰹・鮪は、カツオ・マグロ製造加工及び販売で海外買付ルートの拡充と生産体制の効率化、外食ルートなどへの積極的な拡販が売上げ、利益に貢献。海外まき網事業も昨年10月に竣工した最新鋭船「第七わかば丸」を含め中西部太平洋で順調な操業を続けているが、カツオ魚価の下落などで売上げ、利益とも前年を下回った。
ニチレイ ニチレイはこれまで稼ぎ頭となっていた低温物流事業が減収減益。国内の新設センター稼働で増収効果があったが、海外は景気の低迷やユーロ安(円高)が大きく影響。 加工食品事業は原材料コストが安定したことで増益。水産・畜産事業も商品の絞り込みを進めたことで前年並みの利益を確保した。 水産事業は売上高が543億円で前年比12%減、営業利益は8億万円で6%減。不採算商材の絞り込みに加え、市況が好調だった前年に比べ販売単価が大きく下落したことで減収を余儀なくされたが、差別化された「こだわり素材」など重点商材の取扱いに注力したこと、固定費が引き続き低水準に維持されたことで「採算性は安定した」(同社)としている。
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