●マルハニチロ 収益強化が第一久代次期社長が方針示す、
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久代次期社長(中央)とHDの副社長に 昇格する坂井MN食品社長(左)、 伊藤MN水産社長 |
また事業展開に当たっては「海外戦略の強化拡大が必至」とし、冷食事業を含む食品セグメントでも海外販売を拡大する考えを示唆。グループの機能を最大限に発揮するため「食品と水産のコラボレーションもさらに進める」と語った。
この基本に沿い、冷凍食品事業でもグループ力を結集し成果を高めるため「アクリフーズ、ニチロサンフーズなどグループ内冷食事業各社の生産、品質管理、物流などの機能を(マルハニチロ食品で)一元管理することを考えている」と新たな方向性を示した。
統合から2年半の経過については「企業統合には様々な問題があり、うまくいかない例も出ているが、当社の場合は旧2社間の軋轢もなく、非常にうまくいっている。旧ニチロは冷凍食品を中心に加工食品が強く、旧マルハは水産・商事を基盤に事業展開してきたが、両社の統合により、舞台はより大きくなり、水産と食品による両翼、両輪の体制が出来上がった」と表現した。
新体制の発足については「HDの副社長に昇格する坂井MN食品社長、伊藤MN水産社長と私の3名でスクラムを組み、全力投球したい」と意気込みを語った。
4月1日付でホールディングスの代表取締役副社長に昇格するマルハニチロ食品の坂井道郎社長とマルハニチロ水産の伊藤滋社長も同席し、両セグメントの方向性を語った。
このうちMN食品の坂井社長は水産との連携強化の考えを含め、次のように現況と考えを語った。
「グループの事業会社にはそれぞれ役割があるが、グループの機能を強く発揮するため、水産と食品の連携をさらに深めよう、と久代新社長、伊藤社長と意見協議を重ねている。
社会構造の激変で低価格品が注目されているが、単価安商品だけが求められていると捉えては間違い。付加価値があり、購入する価値ある商品が売れている。従ってマルハニチログループの機能を最大限発揮し、高価値商品を提案したい。
商品技術開発部を昨年設置した効果も次第に、明らかに表れてきた」。