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●おせち商戦、前年並み確保
辻雅司
(週刊水産タイムス:12/01/09号)
一本物や伊達巻が健闘
築地は単価アップも数量減少 注目された昨年の年末商戦だが、新潟地区の水産ねり製品メーカーは、おせち商品の販売でほぼ前年並みを確保し、まずまずの状況だったとしている。 堀川は紅白蒲鉾、伊達巻き、なるとの4本980円の「彩セット」が好調に売れたほか、新商品の蒸蒲鉾一本物「初舞」も順調に推移。さらにチョコレート伊達巻、いちご伊達巻も宣伝効果から予想以上に販売数量を伸ばした。 伏見蒲鉾も前年並みの数量と売上高を確保。セット物、一本物など順調に推移した。 一正蒲鉾は、おせち商品が前年並み以上で通常商品も含めた12月の売上げは前年同月対比105%と好調に推移した。おせち商品は、全商品が押し並べて良く売れたほか、通常品もおでんセットなどが好調。 業界最大手の紀文食品でも前年並みの販売を確保したとしている。 一方、小田原地区は直売店・百貨店は比較的健闘したものの、量販店では在庫を抑えてロスを減らそうとする傾向が強く、12月30〜31日の追加注文が前年に続いて少なかった。丸う田代は「数量・金額とも集計中だが、全体として前年実績を確保できたかどうかは微妙。東日本に比べて西日本の販売が順調で“西高東低”の様相を示した」という。 籠は厳しい環境ながら100.5%(金額ベース)と前年実績を確保。「高価格品と値ごろ感のあるセット物の動きがともに良く、二極化が見られた。伊達巻も良く出た」(穂坂政治営業部長)。 小田原鈴廣も市場環境は同様ながら直売店や百貨店の販売が順調。量販店の追加注文も前年を上回り、最後の追い上げで前年比微増の模様。
◇ このほどまとまった築地市場卸7社の昨年12月の取扱高(本業)は、数量4万9777tと前年同期比6.4%減少した。単価は4.5%アップしたが、取扱金額は490億7300万円と2.1%減少している。 取り扱い数量は7社とも軒並み減少したが、単価上昇により東都水産(2.2%増)、第一水産(0.5%増)、丸千千代田水産(2.1%増)、綜合食品(3.2%増)は増収となった。
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