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今週の一本

●自然解凍に各社挑戦  佐藤巳喜夫 (週刊冷食タイムス:12/01/24号)

伸び続く米飯、麺も重点化

 自然解凍にメーカー各社が注目している。春の新製品で自然解凍品が多数登場。新たな市場拡大の期待を感じさせている。また昨年来続く米飯、麺類の需要増に対し、新製品で対応姿勢を各社が明確に打ち出した。

 自然解凍は昨年の節電対策で注目され、業界トップシェアを持つ味の素冷凍食品によれば「11年の市場規模(市販用)は38%増、約316億円」に急増した。
 節電対策だけでなく、自然解凍の手軽さ、弁当箱の保冷剤代わりにもなることなどの利便性が「意外とスゴイ」と評価された模様。
 味の素冷食は「揚げずにサクッとさん」の既存3品にも自然解凍機能を加え、広告宣伝と店頭訴求を合わせて市場に提案する。市場2位の実績を持つ日本水産も自然解凍品を拡充する。
 自然解凍に参入も相次いでいる。業務用でも味の素冷食、大冷、マルハニチロなど次々登場している。
 麺類ではパスタ系でレンジ対応が先行していたが、昨年夏の節電対策でレンジ麺が好評だったため、今シーズンはうどんのレンジ対応が相次いでいる。シマダヤは節電と猛暑対策に流水解凍の冷凍麺を訴求する。炒飯・ピラフ類ではおいしさ改善とメニューバラエティー拡充が進んでいる。
 ミッキーマウスなどキャラクターを打ち出したハンバーグ、ピザを異なる複数のメーカーが提案する。
 ニチレイフーズは最重点カテゴリーのチキン製品を市販用、業務用で強化。日本水産は具付調理麺で新メニューを打ち出す。
 業務用では震災後の生産体制復旧に伴う売れ筋の再強化が目立つ。

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