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今週の一本

●台湾産枝豆の値上げ要請  高橋尚徳 (週刊冷食タイムス:12/02/28号)

生産者団体、コスト上昇に苦慮

4月からキロ当たり5〜20セントUPへ
 台湾の冷凍野菜・果実の生産者団体、台湾区冷凍蔬果工業同業公会(蔡敬虔理事長)は、生産コストの上昇を受けて冷凍枝豆の対日輸出価格を4月から1kg当たり5〜20セント値上げする意向を日本の取引先に22日伝え、理解を求めた。台湾では春と秋の年2回枝豆を収穫しているが、昨年の春作は天候不順により前年比で3割減産したため、6月に今回と同程度の値上げを要請した。2年連続の値上げ要請となる。

 公会によれば、台湾では物価・エネルギー費の高騰に加え、栽培農家の間で枝豆よりも稲作など他の作物への切り替えに関心が高まっており、作付けを維持するため生産者に対する原料保証価格を引き上げているのが実態。特に茶豆と黒豆は栽培が難しい上に反収・歩留まりが低い。栽培農家の作付け意欲は低く、公会が原料保証価格を高く設定しているという。
 枝豆(緑光系)は1kg当たり5セント、茶豆・黒豆は同10セント、むき枝豆は同20セントと、それぞれ現行価格に上乗せするよう求めている。日本企業の会計年度を考慮し、4月1日からの適用を提案している。
 財務省貿易統計の2011年の冷凍枝豆の輸入数量を見ると、台湾産は前年比で11.1%増の2万7345tと2ケタ伸び、全体の38.9%と最大の輸入元となっている。2位中国、3位タイの上位3カ国で輸入冷凍枝豆全体の9割以上をまかなっている。1kg当たりの金額を比較すると、中国産142円、タイ産161円に対し、台湾産は169円と最も高い。その分、農薬管理の厳格化や品種改良などによる品質の高さを武器に、日本市場で高いシェアを確保している。

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