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今週の一本

●日本水産、新社長に細見典男氏が就任  井出万寿男 (週刊水産タイムス:12/07/02号)

新任取締役に金田常務ら4氏

細見典男社長
 日本水産は第97期定時株主総会を27日午前10時から東京・日本橋蛎殻町のロイヤルパークホテルで開き、新任4氏を含む取締役9人を承認。これをもって垣添直也社長、佐藤泰久代表取締役副社長が退任し、終了後の取締役会で細見典男専務の社長就任を正式に決定した。

 新任取締役は金田進常務執行役員(食品事業執行)、的埜明世執行役員(水産事業執行)、佐藤高輝執行役員(総務広報部長)、脇坂剛執行役員(大阪支社長、クラハシ社長)の4氏。総会では最後に垣添社長が在任期間における株主の支援に深い感謝の意を示した。

 総会後の取締役会で細見典男代表取締役専務執行役員(事業推進本部長)が代表取締役社長に就任。小池邦彦取締役常務執行役員が代表取締役専務、金田氏が専務、的埜氏が常務に昇格した。

 細見氏は昭和25年4月12日生まれの62歳。48年入社で米国シアトルの駐在を経験を持つ。平成15年に取締役となり、常務、事業統括(食品事業)、専務、代表取締役専務を歴任。事業推進本部長として水産、食品ファインケミカルなど事業全般を見ていた。北海道大学水産学部卒。

 総会の会場では役員・スタッフともクールビズで統一。質問者は14人。大半を細見氏が答弁したが、今期の10円配当から来期5円へ減配する内容には佐藤副社長が「23年度決算短信で来期の見込みとして示した数字。正式には今後の取締役会で決定する」と述べた。

 また「総資産に対する借入金の比率が高く、経営の危うさを感じる。20億円の最終利益では心もとない。儲からない仕事を沢山抱えており、ドラスティックにメスを入れるべき。整理損が生じる事業はまだあるのか」との質問に対しては「(アルゼンチンの漁労事業やインドネシアのエビ養殖など)懸案の事業は大半を前年度で処理した。今後は赤字をダラダラと流すような事態にはならない」と株主の理解を求めた。

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